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原油流出「危険知らされていた」 米公聴会で三井系企業

2010年7月23日11時8分

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 【ワシントン=勝田敏彦】メキシコ湾の原油流出で、油井の10%の権益を持つ三井物産系の石油開発会社「MOEXオフショア2007」の石井直樹社長が22日、米上院国土安全保障・政府活動委員会小委員会の公聴会で証言した。国際石油資本の英BPから求められている対策費の負担については「原因究明が先」と明言を避ける一方、事故前にBPから油井の危険性を知らされていたことも明らかにした。

 石井社長は、MOEXの役割について「操業は行わないシェアの小さい出資者」「米政府が承認済みの掘削計画をBPがしっかりと実行するという前提で参画した」などと述べ、操業主体はあくまでBPとの認識を示した。

 流出防止などの費用として約1億1100万ドル(約97億円)を負担するようBPから求められていることについては「事故の原因が分かる前の議論は時期尚早」とした。ただ、回収した原油の売却益は放棄し、被害の回復などに当てることや、何らかの「法的責任」を負う姿勢も見せた。

 一方、BPから掘削状況の報告を毎日、受けていたことや、事故が起きた4月20日の1週間ほど前に「安全の観点からこれ以上の掘削は難しい。掘削を止めたい」との電子メールがBPから届いていたことを明らかにした。

 しかし、「経験豊富なBPを信頼していた」とし、掘削を続けるかどうかなど操業上の一切の意思決定にかかわっていないことを強調した。

 公聴会には油井の25%の権益を持つ米アナダルコ・ペトロリアムの幹部も出席。やはり「操業は行っておらず、費用負担には応じられない」などと証言した。

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