(CNN) 4月にメキシコ湾で爆発、沈没したリグ(石油掘削施設)「ディープウオーター・ホライズン」の事故原因究明に当たっている沿岸警備隊と内務省の合同調査団は、21日の公聴会について、証言をする予定の作業員4人が出席を拒否したため日程を変更すると発表した。
4人は、リグを所有するトランスオーシャンの作業員で、いずれも事故当時、防噴装置の上で作業を行っていた。事故発生後、この防噴装置が作動せず、原油の噴出を防ぐことができなかった。
調査団によると、4人はテキサス州ヒューストンから来ることになっていたが、交通の手配に問題が生じたことを理由に出席を拒否したという。4人は8月にヒューストンで行われる次回の公聴会で証言する予定。
リグは4月20日に爆発、2日後に沈没し、11人が死亡した。事故原因をめぐっては、トランスオーシャン、油井を所有する石油大手BP、リグの設置を請け負ったハリバートンが、互いに責任をなすりつけ合っている。
19日に始まった3巡目の公聴会では、関係者らが連日激しい議論を繰り広げている。リグ責任者らの弁護人は、調査団がこの責任者らを「利害関係者」に指定したことに反発。トランスオーシャンの弁護人は、調査団がリグのチーフ・エンジニアを脅そうとしていると批判した。
一方、20日には、あるBP関係者が、爆発前から防噴装置から油圧作動油が漏出するなどの問題があり、上司に報告したが、その後もリグの稼働が続けられたと証言している。
合同調査団は来年1月の期限までに結果をまとめ、違反行為が見つかった場合、連邦検事に報告することになっている。