責任究明へ第三者委 山田農相設置意向

(2010年7月21日付)

 本県の口蹄疫問題に関し山田正彦農相は20日の会見で、感染拡大に至るまでの自治体の責任などを究明する第三者委員会を近く設置することを明らかにした。感染ルートを解明する疫学調査チームとは別に、拡大の経緯を検証する考え。

 山田農相は、川南町の大規模農場が4月20日の1例目発表前に口蹄疫の症状を見過ごしたとされる問題に「現地の獣医を含めた疫学調査チームの報告によると、国への報告以前から発症があった、あるいは判断が遅れたという点は免れないのではないか」と言及。その上で「疫学調査チーム、第三者委員会で国、県などの責任を含めて検証しなければならず、作業に取りかかった」と述べ、第三者委員会の人選に入ったことを報告した。

 また、高鍋町の農場経営者薦田長久さん(72)の種雄牛が17日に殺処分されたことに「胸を張ってOIE(国際獣疫事務局)に対し、口蹄疫清浄国になれると言えると思う」とあらためて感謝。しかし、県が採取した種雄牛の血液を薦田さんの求めに応じて抗体検査するか問われると、「ワクチン接種農家1300戸のどの牛、豚も検査しておらず、同じようにさせていただきたい」と否定した。