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性犯罪事件で青少年が加害者となるケース急増、ネットの過激な性情報が影響か/神奈川県内

2010年7月23日

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 青少年が加害者となる性犯罪事件が急増傾向にあることが、県警の調べで分かった。横浜市の児童相談所(児相)が扱うケースでも、特に小・中学生の男子による性犯罪が目立つ。県警や児相関係者らによると、心身の発達が未成熟な段階でインターネットの有害サイトなどから入ってくる過激な性情報が影響しているケースが多いという。

 県警少年相談・保護センターによると、2009年に20歳未満の青少年が起こした県内の強制わいせつ事件は44件に上り、前年の22件よりも2倍増えた。前年比6件増の281件だった全国に比べて、県内の増加率は際立って高かった。

 ネットのサイトに男女交際の申し込みとその見返りの代価を書き込むといった、出会い系サイト規制法違反(禁止誘因行為)も、以前は8、9割は女子だったが、ことしに入ってから男子が女子に迫る勢いで増えているという。

 同センターによると、性犯罪の若年化現象は、携帯電話やネットの有害サイトからの露骨な性情報に、少年期の早い段階から触れてしまった影響が強く、対人関係が希薄で一方的な思い込みから性的問題行動に発展してしまったケースも。

 性犯罪に走る少年の特徴について、同センターの所長は「精神的に欲求をコントロールする力がまだまだ成長過程にあり、行為も幼い」と言う。

 性犯罪を起こした14歳未満の少年は、県警が児相に通告する場合もある。通告を受け、少年の治療教育のためのアセスメントをしている横浜市西部児相(保土ケ谷区)でも、性犯罪の少年への対応が増えたとし、その要因について「有害サイトの影響などに加え、以前は子どもの性的いたずらと軽く見られていたことが、加害と被害として扱われるようになったため」とみている。

 同児相によると、加害少年は、小学校高学年から中1までの子どもが多い。フィルタリングされていない携帯電話やパソコンからネットの有害サイトを見るなどして、幼児や小学校低学年の女児の性器を触るといった事案。その多くのケースが、少年に加害意識がないという。

 同センター所長は「『あなたはお父さんとお母さんが愛し合って生まれたんだ』という全人格を受容する、家庭での性教育が大事。親が生んだ思いや、人格ある人として生んで尊びながら育てる過程に性があると教えるべき」と訴えている。

 同児相医務担当係長の児童精神科医は「性教育を受けないうちに有害サイト情報が入るのは最悪なパターン。プライベートパーツ(女性の水着で隠れる部分)と唇は触ったり触られたりしてはいけないと小さな子にも教えたり、性行為は相手が同意した上で相手を尊重して行うものだと教えたりすることが大事」と話している。


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