2010-07-19 雁屋哲は分からん

マンガ『美味しんぼ』原作者の雁屋哲氏と言えば、鳩山前政権が普天間基地の県外・国外移設を反故にした時に気色悪いまでに鳩山前首相をかばった人物であります。
■鳩山由紀夫氏を攻撃するのは誰か(5月4日付『雁屋哲の美味しんぼ日記』)
鳩山由紀夫氏が、今回、公約を全て守ることが出来なくても、これは、アメリカに対する隷属関係から自由になる第一歩を日本国民に示した重要な意義があると、私は考えたい。
無闇に、鳩山由紀夫氏を批判する勢力の正体を、国民は知るべきだ。
(その正体は凄いよ。どろどろしているよ。目をふさぎたくなるよ。そう言う人間が、大手を振って跋扈しているのが今の日本なんだよ。)
結局、鳩山由紀夫氏は、アメリカと、アメリカに仕える日本人の有力者たちによって、打ち負かされるだろう。
公約を守れなかったのは鳩山由紀夫氏個人の責任である、と言い立てるのは、そのような人達とそのような人達に盲従する人達だ。
日本政府の実力と、アメリカの実力の差を冷静に計算して、弱肉強食の原理の元に、今回の沖縄の基地問題と鳩山由紀夫氏の責任問題を、感情的にならずに議論するべきだと思う。
と、「冷静に計算して」だの「感情的にならずに議論するべき」だの言ってた人が、参院選の沖縄選挙区における選挙結果については「感情的」なエントリーを出しております。
■沖縄の人達は分からん(7月18日付『『雁屋哲の美味しんぼ日記』)
全く、驚いたね。今度の選挙には。
普天間基地の件で、鳩山由紀夫氏に対して「怒」、「怒」、「怒」、「怒」と書いたプラカードを振り回して騒いでいたのは誰だったの。
普天間も何も、沖縄の基地問題の根本を作ったのは自民党政府でしょう。
鳩山由紀夫氏が普天間基地問題を上手く処理出来なかったのは、アメリカと自民党が築き上げた大きな壁と足かせのせいだと言うことが分からないほど沖縄の人間は物を考える力がないんですか。
その足かせを作るのに、沖縄の人間も多く関わっているんですよ。
普天間基地問題を上手く解決出来ないから、と言うのが鳩山由紀夫氏に首相を辞めさせた側の論理だったでしょう。
ところが、まあ、どうでしょう。
普天間基地問題で「怒」、「怒」、「怒」とあれだけ鳩山由紀夫氏を罵りながら、普天間基地問題を作り出した自民党の島尻安伊子氏を当選させる。
どう考えても、理性では、判断出来ない行動ですよ。沖縄の人達が今度したことは。
私は、あの「怒」、「怒」、「怒」をまともに受取ってしまった。
だが、本当の意味は、あれは、自民党の決めたとおり、これからも、アメリカ軍の基地の島として、生きて行きます、と言う決意表明だったのね。
言うことと、することがこんなに違ってしまっては、どうすることも出来ませんよ。
私は普天間の問題を真面目に考えて損をした。
「泡瀬干潟」の問題を私は「美味しんぼ」に書いたが、実は沖縄の人達は「泡瀬干潟」の埋め立ても本当は望んでいるのかと、疑いたくなる。
私が今度は沖縄の人達に、「怒」、「怒」、「怒」の札を突きつけて上げますよ。
「怒」、「怒」、「怒」、「怒」、おまけにもう一つ、「怒」だ。
一読して「何様?????」とあきれ返るしかないエントリーであります。「冷静に計算して」みれば、自民・島尻氏の勝利の要因としては以下が挙げられます(菅首相の消費税をめぐる迷走は抜きね)。
■[共闘と分裂・参院選後の県内政局](2)まとまれぬ野党(7月14日付沖縄タイムス)
社民、社大は当初、共産、民主を含めた幅広い共闘を模索していた。しかし、普天間飛行場移設問題で民主党を中心にした連立政権が県内移設に動きだした3月中旬に、「政権与党にくみしない」とまず共産が離脱。候補者の出馬辞退などもあり、共闘協議は難航した。
さらに、民主県連は普天間問題をめぐる党本部との「ねじれ」から、独自候補擁立も山城氏への支援も断念。「不戦敗」となった。陣営幹部は「分裂選挙になれば結果は分かりきっていた」と吐き捨てる。
加えて、移設問題の「争点の見えにくさ」にも苦戦を強いられた。山城氏は、自公政権下で普天間飛行場の県内移設を進めた自民党を批判し、現職・島尻安伊子氏とのスタンスの違いを強調。沖縄平和運動センターの事務局長として反基地運動の先頭に立ってきた実績を強調して、県外・国外移設を求める姿勢を前面に出した。ただ、今選挙で島尻氏も党本部の方針に異なり「県外移設」を訴えたため、違いが分かりにくくなった。
野党共闘の失敗は、共産党の支持者として申し訳ない思いでいっぱいであります。ただ、島尻候補も県外移設を訴えた訳ですから、雁屋氏の言う、「あれは、自民党の決めたとおり、これからも、アメリカ軍の基地の島として、生きて行きます、と言う決意表明だったのね。」というのは、いくらなんでも言いすぎであります。
雁屋氏の一連の主張から見えるのは、沖縄の人たちよりも民主党、それも鳩山前首相や(別エントリーで擁護している)小沢前幹事長こそが大事という本音であります。
http://togetter.com/li/36203
>>雁屋氏の一連の主張から見えるのは、沖縄の人たちよりも民主党、それも鳩山前首相や(別エントリーで擁護している)小沢前幹事長こそが大事という本音であります
同意。鳩山マンセーな方の二重基準や独善性には辟易としています。鳩山の迷走のせいでこうなったんだろと指摘しただけで逆ギレするんですから。
http://twitter.com/onsenkabumasa/status/18329657218
本質は何も考えず、操作されたテレビの情報だけを頼りに、沖縄県民が愚行に走ったことなんだから。
雁屋氏を利用してvanacoralさんもうまいこと記事を書いてますねWW
> 沖縄県民が愚行に走った
沖縄県民がもし責められるとしたら選挙率が低かったこと。
すなわち政治に無関心すぎるということ、それだけでしょう。
政治に関心のある人は選挙で自分たちの代表を選んだ。それを愚民呼ばわりとは民主主義の否定です。
客観的にみて「怒」というプラカードを掲げていた人は少数派だった、あるいは沖縄県民ではなかったのかもしれません。
名護市民、沖縄県民の政治選択がこの間裏切られ続けてきたことに目を背け、目先の選挙結果なり投票率の数字なりをあげつらうバカ者どもには、「テメエの住んでいるところに普天間基地を誘致しろ」と言っておきましょう。余談ながら、米軍基地所在市町村には、潤沢な補助金つきですぜ。財政脆弱な地方都市なら、どこでも大歓迎じゃないんですかね?−ただし、補助金の常で、補助金事業の執行には国の定めた基準に厳密に従わなければならず、それは必ずしもその市町村の実態に適合したものではないことには注意が必要ですが。
政治が多数決原理というなら、本来、この問題は1997年12月の名護市民投票で決着済みのことなんです。それを自民党が与党たる当時の市長が裏切ったのがまず第一の裏切り。
その後の名護市長選挙、県知事選挙で、いかにも県内移設反対であるかのような公約を掲げた候補(もちろん自民党公明党が推薦)が票を掠め取ったのが第二の裏切り。いうまでもないことですが、国政の強力なてこ入れなしにこれらの候補の当選はありえなかった。これらてこ入れの実態は、最近いろいろ出版されているこの問題の内幕暴露本・新聞雑誌記事等でも明らか。
そして第三の裏切りがこの5月の日米合意だ。
これほどまでに裏切りを連続させ、さらにしかもこの参院選では民主党の本部は民主党の沖縄県連に圧力までかけています。民主党本部に歯向かう可能性のある候補と連携するな、とね。
さて、本土の皆様は、安保条約に基づく米軍の日本駐留が日本の利益になるとお考えで、しかしその負担は嫌だ、とすばらしい考えをお持ちでいらっしゃる。裏切りを主導する政権を支持し続けてきたのは本土の皆様ですからね。テメエに火の粉が降ってこない場所で好き勝手なこと言ってられる内が花、でしょうな。
今日のニュースでも、秋以降予定の名護市議会議員選挙、沖縄県知事選挙の結果次第云々発言が政府から出ている。
選挙結果が「県内移設反対」と色分けされれば「民意を斟酌する必要はない」と言い、「県内移設容認」と色分けされれば「地元民意が示された」と言う。政府の発言は選挙前から分かりきっているんです。そういう政府を支持しているのが、本土の皆様です。
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2010-07-20&ch=31&eid=20077
(再放送→http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2010-07-27&ch=31&eid=27264)
でもご覧になってからにしてください。
なぜだか大マスコミ様ではあまり報道されませんが。
>社民、沖縄で比例トップ=参院選−11月知事選、普天間移設困難に
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201007/2010071400625
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/4705043db5a9a53d31d65f726ce2ccae
今回の選挙結果で、「比例区をつぶす」と息巻いていた人たちがおとなしくなったのは良かったことだと思ってます。
沖縄の一人の人間として書かせてもらう。
自民党政権下では自民党は正面から普天間問題に取り組み
橋本政権下で普天間基地返還の日米合意までやってのけた。
その間橋本元総理は15回も来沖している。
普天間基地返還に向けて沖縄県内でどれだけ多くの議論がなされてきたか。
そして自民党がどれだけ説得を続けてきたか。
その後の県知事選挙・名護市長選挙を経て
沖縄県民は辺野古移設やむなしの判断をした。
決して県民全てが賛成したわけではない。
中には過激な反対派もいたし、本土からやってきた左翼運動家も多かった。
それでも沖縄県民は現在も続く基地被害に苦しみながらも
沖縄が犠牲になることで日本の国益になるのならいたしかたないという
苦渋の決断を選挙を通して下したんだ。
しかし、去年の衆議院選挙で情勢は一変した。
民主党は基地の県外移設という「公約」を前面に掲げて選挙戦に臨んだ。
沖縄県民からしてみれば基地被害は現実問題としてあるわけだから
県外移設という選択肢があるのならそれを支持するのは至極当然だった。
結果、民主党は勝利。沖縄県選挙区から民主党議員が誕生した。
しかし、その後鳩山元総理は一度も沖縄入りすることなく
自ら期限をつけて普天間の県外移設を主張し続けた。
そして期限が近づき、県外移設の公約を翻した。
沖縄県民からすると詐欺以外の何物でもない!
そして改めて辺野古移設の共同宣言後鳩山退陣。
こんな詐欺を働いた政党をどうして支持できよう。
辺野古移設に異議を唱え、連立政権を離脱した社民党の方がよほど信用できる。
今回の参議院選挙沖縄比例区で社民党が第一党になったことにもそれは現れている。
しかし現実問題として基地はある。
正直に真正面から基地問題を捉え、県民を根気よく説得し続け
辺野古移設合意にまでたどり着いた自民党に沖縄県民が回帰するのはまったくおかしなことではない。
しかし民主党の詐欺マニフェストによってそれも現在はかなり困難になってしまった。
仲井眞知事が現在はかなり辺野古移設は厳しいと発言した理由はまさにここにある。
そういう複雑な状況も理解しようともせずに、なんだこの論調は!
日本の為に一度は自らを犠牲にしようと苦渋の決断をした沖縄県民をバカにするにもほどがある。
あなたこそ沖縄基地問題を軽く考えているのではないのか?
レッドカードを受けるべきはあなただ
>自民党は正面から普天間問題に取り組み
>自民党がどれだけ説得を続けてきたか
>正直に真正面から基地問題を捉え、県民を根気よく説得し続け
>辺野古移設合意にまでたどり着いた自民党
自民党員乙
つーか、どこが説得だよ。官房機密費から稲嶺選挙に3億円っつーニュース、テメエは見聞してねーのかよ。
投票日間際の稲嶺陣営(仲井真陣営も同じ)の異様さ、誰もが気付いていたことだ。ああいう選挙で、
>移設やむなしの判断
テメエの妄想で沖縄県民を語るんじゃねえよ。
世論調査で辺野古移設容認が一度も多数になったこともないっつーのに、どこが「根気よく」だあ?
'08年6月の県議選で、辺野古移設容認派議員が過半数を割ったこと、テメエは都合よく無視かい。
テメエのような、振興策成金が沖縄県の世論を捻じ曲げてきたってことぐらいさっさと認識しとけ。