改正臓器移植法施行後の募金残金について
いつも福本穂香ちゃんを温かくご支援頂き誠にありがとうございます。
臓器移植法施行後の募金残金の方針をお知らせ致します、下記PDFファイルの通りに医師より穂香ちゃんの現状と今後の
治療方針の説明を頂きました。治療方針を踏まえた医師との協議の結果、救う会と致しましては福本穂香ちゃんの医学的
状況が評価されるまでの期間につきましては、募金残金は現行の状態で保管を継続させて頂くことと致しました。
新たに福本穂香ちゃんの治療方針が決定致しました際には、医師と福本穂香ちゃんのご両親と協議の上、募金残金の使途
について再度ご報告させて頂きます。
福本穂香ちゃんの現状.pdf
ほのかちゃんのご両親からのコメント
ご支援、ご協力頂きました皆様へ
娘の為にたくさんのご支援、ご協力を頂きそして、帰国後も引き続き娘を温かく見守って頂きましたこ
とを改めて心より深く御礼申し上げます。
今月7月17日に臓器移植法が施行されることとなり、私たち15歳以下の臓器移植を必要とする子を持つ親の
一人として、止まっていた時計が動きだし、大きな一歩が踏み出されたという想いです。世界的に臓器は
その自国において提供されることが望ましいとなった今、日本においては移植提供基準、移植適応基準が
欧米以上に厳しく、ドナー提供についても成人でも待機日数が平均1000日といわれる中、15歳以下につい
ては同等もしくは更に難しい状況になると思われます。しかし私たちが募金活動をしているなかで、15歳
以下において国内で移植可能となるよう訴え望んできた私たちにとって、国内で移植を受ける道が開けた
ことは非常に大きな事だと思います。
私たちは、約2年半前に多くの皆様のご支援ご協力の下、ドイツに渡りましたが今すぐに臓器移植は出来
ないと判断されました。いつ訪れるかわからない移植をドイツで待ちつづけるか、自分の心臓で少しでも
長く生きる為の移植以外の手術を行うか、極めて短い時間で大きな結論を迫られました。最終的に私たち
は、娘を助けたいという皆様の想いとともに、今できる最善の手術を行いできる限り自分の心臓で生きる
ことを選びました。そしてドイツでの移植登録者として、帰国いたしました。
帰国後、何度か風邪をこじらせ入院を繰り返しましたが、長期入院や酸素を常に吸入することなく、それ
らを乗り越え緩やかではありますが少しずつ少しずつ成長してきました。
娘が受けた手術は世界的にもあまり前例がなく、日本においても拡張型心筋症の患者に対しては行わない
手術の為、今後についても全く予測がつかないのが現状です。また再渡航する場合は前回より非常に厳し
い状態となり、リスクが高くなると聞いております。
現在、娘は月2回の通院を続け、心臓機能の状態は悪いものの安定した状態を保ち生活しております。体重
は10sを超え、もうすぐ4歳を迎えます。食が細い娘は口から食べる量では栄養不足となり、また身体を大
きくする為に現在も鼻からの経管による高カロリー剤の注入を続けております。
体重の増加は心臓への負担が大きく増えてしまうため、私達は食事だけでなく水分摂取量や日々の体調変化
に特に注意しながら生活しております。
海外渡航移植に至るまでには、子どもの重い病気を抱えながら海外での移植医療を受けるために苦悩の末に
大きな決断をしなければなりません。そして数多くの方々の協力を得て莫大な費用を集めるため、私たち家
族だけではなくその周りの人すべてを巻き込み、迷惑をかけてしまうことになります。
渡航後も言葉の違いや食事等の生活環境の大きな変化や細かな配慮の行き届いた日本の医療との違いに、現
場に携わる医療スタッフの考えや医療のシステムに戸惑いを感じ、様々なストレスと向き合い、闘いながら
過すことになります。また私たち親以上に病気を抱え、時には病院で一人過すごさなければならなくなった
娘にとってもとても大きな不安と負担をかけていたと思います。
助かる道を知りながら、今まで日本が閉ざしてきた15歳未満の臓器提供に今、一筋の光が見えています。
海外での臓器移植を決断したその日から、私たち家族や私たち家族に関わるすべての人の生活が変わります。
日本で臓器移植が受けられることは移植を受ける本人や私たち家族にとって海外で移植医療に関わる中で感
じる様々なストレスが少しでも軽減され、安心を与えることへと繋がると思っております。
しかし、臓器移植法の扉は開かれたもののそれぞれの心のケアや様々な基盤の整備がとても大切となり、よ
り多くの方々に臓器移植に対してご理解いただけるように私たちも一緒に考え、実行していかなければなら
ないと思っております。
最後になりましたが、たくさんの方々の大きな愛に包まれ、生きる望みを繋いで下さったすべての方々へ、
改めて深い感謝を申し上げます。そして皆様のお力添えによって私たち家族は、たくさんの生きる力をいた
だきました。本当にありがとうございます。
今を大事に生きること、そしてたくさんの方々の力強い支えや温かな想いに感謝しながらこれからも一日一
日を大切に過ごして参りたいと思っております。どうぞ皆様、これからも長い目で娘を見守り続けていただ
けますようよろしくお願い申し上げます。
引き続き移植を受ける事を最終目標とし、今後の方向性を先生方とともに考え決めていきたいと思っており
ます。
平成22年7月8日
福本祐司
晃子
穂香ちゃんに温かいご支援ご協力頂きました皆様へ
臓器移植法改正について
いつも福本穂香ちゃんに対する温かいご支援・ご協力ありがとうございます。
この度、臓器移植法の改正が国会にて可決されこれまで法律上の理由で国内での移植治療を受けることが出
来なかった小さな子供達にもその可能性が広がりました。脳死を人の死とする考えなどまだこれからも様々
な難題もございますが、これまでの法律では移植治療を受けることが出来なかった患者の皆様やご家族にとっ
ては可能性が生まれ大きな希望となっていることと思います。私達、ほのかちゃんを救う会としてもこの場
をお借りしてこの度の法律改正の為にご尽力頂きました皆様、また穂香ちゃんやそのご両親に温かい励まし
や応援をして下さった皆様に心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
現段階では確定しておりませんがドイツでの移植治療を受ける予定であった福本穂香ちゃんも今回の法律改
正により国内の移植治療を受けることが出来る可能性が生まれました。それに伴い皆様よりお預かりしてお
ります募金につきましては、我々救う会と穂香ちゃんのご両親、医師と協議させて頂いた上で保管期限・今
後の使途について決定させて頂きたいと考えております。
穂香ちゃんの最新情報や経過報告、募金残金の保管期限、使途につきましては、今後も随時ホームページで
報告させて頂きますので今後とも、温かく見守って頂ければ幸いでございます。
平成21年7月14日
ほのかちゃんを救う会事務局
臓器移植法改正について
ご支援ご協力頂きました皆様へ
この度、臓器移植法の改正案が国会で可決され、一年後に施行されることとなりました。
移植を待つ患者の家族として、また15歳未満の移植が日本で可能となるように願い続けていた私たち家族に
とって、今回の結果はとても大きな一歩が踏み出されたものと感じております。
私たちは娘に心臓移植が必要と告知されてから、法律上日本で移植を受けることが出来ないという法律の壁
に阻まれ募金を募り海外で心臓移植するしかないことを知りました。悩み抜いた末に多くの皆様の心温かい
ご支援、ご協力をいただきようやくドイツでの心臓移植へと向かうことが出来ました。言葉や文化の違いに
戸惑いながら、海外での病気との闘いは私たちが想像し、覚悟していたもの以上にそのストレスと心痛は計
り知れないものがありました。しかし私たちのように渡航できる家族はほんの僅かにしかすぎず、多くの方
が移植に進むという道さえ苦渋の決断の末に諦め無念の内に亡くなられる命は後を絶ちません。
この度の改正は小児の臓器提供や脳死判断基準の明確化、またドナー家族の心のケアなど様々な課題を抱え
ての第一歩であるということを十分理解しており、深く受け止めております。今まで救われなかった命が一
人でも多く救われる可能性が広がり、今後様々な課題が少しずつクリアされ日本の小児臓器移植が進んでい
くことを望んでおります。
現在娘はドイツでの移植待機患者として登録されておりますが、今後の娘の治療方針についてはドイツと日
本の医師の判断に大きく委ねられることとなります。今後も娘は自宅で生活し、通院をしながら内服治療を
続けていくこととなります。今は少しでも娘の体調をよい状態に維持し、全力で支えていかなければならな
いとても大切な時期だと思っております。これからも娘の状況については、引き続きホームページにて皆様
へご報告させていただきたいと思っております。
改めまして、ご支援ご協力をいただいております皆様、そして温かい励ましや応援をいただいております多
くの皆様に心より深く御礼申し上げます。
今後もどうか娘を温かく見守って頂けますよう、心よりお願い申し上げます。
平成21年7月14日
福本 祐司
晃子
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