米長官、追加経済制裁で協力要請　「北朝鮮包囲網」構築へ

　【ハノイ共同】クリントン米国務長官は２２日、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）地域フォーラム（ＡＲＦ）閣僚会議出席のためベトナムの首都ハノイに入った。２３日には中国の楊潔チ外相や岡田克也外相らと会談。北朝鮮に対する米独自の追加経済制裁について説明、制裁の実効性を高めるための協力を各国に求めて「北朝鮮包囲網」を構築したい考えだ。

　クリントン長官は２１日、訪問先の韓国で北朝鮮への独自制裁を発表し「北朝鮮に対してメッセージを送り続ける。北朝鮮が行動の方向を変えるまで、韓国の政府、国民と確実に同じ立場にいる」と述べ、米韓が一致して北朝鮮への圧力を強める姿勢を強調した。

　しかし、北朝鮮の最大の支援国である中国が北朝鮮指導部の資産凍結などの制裁強化に協力しなければ、制裁の効果が極めて限定的になることは確実。クリントン長官は、楊外相との会談でいかに説得するかが今後の重要な鍵になる。