カゾクノキセキ

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2010年7月19日 正式に


夫  「なぁ、覚悟、決めた?(笑)」
私  「今更、こんなところで何言ってんのよ!」
夫  「もう逃げられないよ?(笑)」
私  「・・・じゃ、やめよっかな!(笑)」
夫  「じゃあ、行こっ!」
夫が私の手を握って、扉を開けた。

今日は、祝日(海の日)で、市役所の窓口はお休みのため、
届出の書類は、市役所の宿直室で受理してくれる。

宿直室のおじさんが、
「確かに婚姻届を受理致しました。おめでとうございます。」と言った。

なんか恥ずかしかった。


2度目のプロポーズから約2ヶ月、
夫の退院以来すでに一緒に住み始めているし、生活も気持ちも復縁していた。
それぞれの親戚や友人にも、メール等で知らせていた。
若い新婚さんとは違うし、復縁だし、いいトシだし・・・
簡単なお知らせで充分だった。

でも、正式な書類の届出は、まだだった。
というか、復縁を決めたときから、正式な届出は、「7月19日」って決めていた。
「7月19日」は、私たちにとって、とても想い入れのある記念日だから。。。

退院したばかりのころは、二人で提出に行けるのか不安だった。

ベッドで過ごすことの方が多かったし、抗がん剤の副作用も重く感じていたし、
告知の日から時間も経っていなくて、精神的にも気持ちの浮き沈みがけっこうあった。

現在、抗がん剤は3クール・5日目。
右脚の腓骨神経麻痺もあるが、歩行にひどい支障はなく、先週15日に仕事復帰。
治療の効果をみる腫瘍マーカーの結果と画像検査を控えているが、精神的にはとても元気。
いや、見た目にも告知の内容が、信じられないほど普通の人と同じ。

不安と心配は数え切れないけれど、
笑顔で今日という日を迎えられたことに、心から感謝します。


2010年7月19日 私たち、結婚しました。


そして、今さっき・・・
7月19日に届出するって言ってあった親友から、すてきな花束が届いた。

こんな風にお祝いしてもらえるとは、思いもしなかったので、
嬉しくて、嬉しくて、すぐにお礼の電話!

そして、思いがけず夫も直接お礼を言いたいと言う。
前に「話してみる?」って聞いたときは、「今はいい…」と言っていた夫が、
私の親友と電話で嬉しそうに話をしている。

あ~よかった・・・また一歩、元気になれたような気がする。

数分話した後、私と電話を代わり、夫はリビングの扉の向こうに行ってしまった。
あれ?っと思ったら、扉の向こうで声をあげて泣いていた。

私  「今ね、お父さん、おいおい泣き出しちゃってる。」

親友 「そっか。今までのいろんな気持ちを乗り越えてきたのと、
    今日は本当に最高に嬉しかったんじゃない?
    私たちは気持ちを素直に出せることが多いけど、男の人はなかなかそうはいかないから、
    今日は、泣かせてあげて、電話を切ったら夫婦で泣きなさーい!(笑)」


そんな親友の言葉が、ジ~ンと私の心に響いた。
親友とのいつもの電話での会話だけれど、私は一生忘れないと思う。

kansha-to-you,you,you!


by kazokunokiseki | 2010-07-19 21:09 | プロフィール | Trackback | Comments(16)
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Commented by もー at 2010-07-19 21:33 x
うふふ☆

ご結婚、おめでとうございます。
これからも、末永く、永く、永く…。
幸せな時間を共有できますように。
Commented by naon at 2010-07-19 22:26 x
おめでとうございます。

どうぞ、どうぞお幸せに。

(数日前から拝見していました。ぶしつけで申し訳ありません)
Commented by おひさちゃん at 2010-07-20 00:25 x
わ〜〜〜おめでとうございます〜〜!!

7月19日の良き日に、
幸せがいっぱい溢れているのが伝わってきたよ〜〜〜。

お二人ともうれし泣きで、バスタオルが必要だね(^^)
ひだまりのような、
あたたかい日々でありますように〜。

心から、おめでとう〜〜〜
Commented by 夢月 at 2010-07-20 02:27 x
ご結婚おめでとうございます!!
この日を迎えるまで、本当に色々あったと思います。
私はこのブログでしかお二方の事は知りえません。
でも今日の記事を見て、涙が出て自分の事の様に嬉しくなりました。

これからもご夫婦仲良く、ご家族がみんな笑顔で過ごせます様に!!
本当におめでとうございます!!
Commented at 2010-07-20 08:59 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kazokunokiseki at 2010-07-20 17:42
もーさん>
ありがとうございます。
時間を共有するってことの大切さをしみじみ感じています。
もーさんには、いつも同じ目線に立った的確なアドバイスに、
胸を撫で下ろしたり、励まされたり・・・感謝しています。
Commented by kazokunokiseki at 2010-07-20 17:43
naonさん>
ありがとうございます。
ぶしつけだなんて、そんなことありせんよ。これも何かのご縁ですし、
大切な時間(軌跡) の一部だと思っています。
Commented by kazokunokiseki at 2010-07-20 17:44
おひさちゃん>
ありがと~~~!
あ~そうだ!次はバスタオルがあったらいいのにな~(意味不明…(笑))
ひだまりのようなあったかいバスタオルに直に(←じかに(笑))
包まれたい~~~(*^-^*)  でしょ?(笑) 
Commented by kazokunokiseki at 2010-07-20 17:45
夢月さん>
夢ちゃん~ありがとうございます。
私たちもここでしか知りえない夢月さんのことを、
夫は(私も) 夢ちゃんて愛称で呼ぶようになり、
闘病中のお父様のエピソードを読ませて頂いたりすると
夢ちゃんの言葉は、自分の娘の言葉のように思えてくるんです。
いつもいつもどんなに励まされていることか、どんなに有難いことか、
心から感謝しています。
Commented by kazokunokiseki at 2010-07-20 20:44
鍵付きの「の**」さん> (ハンドルネーム:一部非公開)
ありがとうございます。
これからも免疫倍増できるような日々を心がけていきたいと思います。
優しい労いとお気遣いの言葉に、「なんだか癒されるなぁ」 って、
夫がつぶやいていました。
Commented by kansha-to-you! at 2010-07-20 22:28 x
「この選択をしてよかった、すべてよかった。」と思えるような結婚生活を送ってね。あなたなら、大丈夫。

おめでとう♪
おめでとう~~~!

夫へ>リスト掲載(1番手)、ありがとう~!私もうれしかったよん。ありがとう。
Commented by at 2010-07-21 07:54 x
結婚おめでとう♪♪
同じ男女が別れて、又一緒になる!!これって
とっても素敵な事ですよね。

私は結婚生活38年・・・・長ーーーくウンザリする年月
子育てもとうに終わり、今は二人。腹立つ事お互いにありますが
話しかける相手がいつも傍にいる、それって温かい・・その延長で
喧嘩になる事もありますが(^-^)
もう、闘い済んで日が暮れて・・・そんな夫婦かな。

貴方達のこれからの新婚生活・・ご主人が病をえた事で
心身共に違う、健康な時より違う生活を余儀なくされるだろう・・と
思います。でもそれは悪い事ばかりではないはず♪

ガンは情報戦!20世紀に忘れられた膵臓がん・・・なんて
言い方もされてました{それほどの難治癌という事でしょうか・・)
でも今かなり膵臓がんに関しての、治療情報があります。
それは怪しげな代替療法や、溺れるものが掴む藁にも似たものとは
違い、奏効率は低いものの試してみるに値するエビデンスの
ある方法のようです。

最初の結婚より、絆を強めたお二人・・・二人三脚で
病にも果敢に立ち向かいながら、素敵な人生を歩んでください♪
Commented by kazokunokiseki at 2010-07-21 22:24
kansha-to-you!>
ありがと~!
サプライズなお花と電話で話せたことで、、
お父さんが気持ちをたくさん出せるきっかけになったよ。

お花も本当に嬉しかったし、kansha-to-you!さんと夫が、
電話で話している横顔を見てて、
その何でもない一瞬に幸せを感じてた。 (←変だね(笑))
ありがとう。 ありがとう。。。
Commented by kazokunokiseki at 2010-07-21 22:27
愛さん>
お体のお加減はいかがでしょうか?
前回コメントを頂いた次の日が、マーカーを聞く日とお伺いしておりましたので、
どうしておられるかなぁ、と夫と話しておりました。

愛さんのおっしゃるとおり、夫の病気で気づかされたことがあったり、
家族の絆が深まったことは、「悪い事ばかりじゃない」 に、
値することなのかもしれません。

私は、「何気なく過ぎていく時間」や「当たり前の生活」 が大切なことなんだ、
って、頭では分っていたつもりだったけど、
そのことを身にしみて深く思い知った今、夫がこんなことにならないと
本当の意味に気づけなかった自分は、なんて愚かなのだろう、と思いました。

夫は、病気になって(きっかけで) 家族で一緒に暮らせるようになったことは、
病気も悪いことばかりじゃない、と思う反面、こんな病気にならないと、
自分が本当にそばにいて欲しい人に気づけなかったなんて……と言います。

これからは、結婚生活うん十年・・・と、愛さんのように語れる日を目標に、
一日一日、一瞬一瞬を大切に、寄り添っていけたらいいなぁって心から思います。
 (つづく ↓ ↓ ↓)
Commented by kazokunokiseki at 2010-07-21 22:29
 (・・・つづき)

そして、同じように闘病の苦しみを持ってしまった人に、
決して無責任ではなく、心底、励みになるような、あたたかくて心強い、
言葉をかけてあげられる愛さんのような人になれるように、二人で歩いて生きたいです。

希望に導いて下さる言葉をありがとうございます。
Commented by at 2010-07-21 22:47 x
私のマーカーを気にかけて頂き、有難うございます。
私は再再発・・・でも長く季節を生き、寛解という時期も長かったので
今はガンとの休眠療法を選択しています。
マーカーは上がりもせず、下がりもせず・・・まさに休眠でしょうか?
副作用もない治療なので、人生も楽しんでいます。

がんになって得たもの、気づいたもの・・確かにたくさんありますよね。
でもやはり、まだ若い貴方達夫婦・・なんでこんな病気になんか!!の
思いを禁じえません。

前向きなコメントでなくて、ごめんなさいね。
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ある日突然、夫が末期のすい臓癌。余命宣告。選択の余地もなく癌との闘いが始まった。どうか「奇跡」が起きますように。切実な願いを込めて、家族の「軌跡」を記します。


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