外国人妻たち、国家人権委前で記者会見

 「『やくざ稼業』の結婚仲介業を国家がきちんと監視していません」

 ソウル・乙支路の国家人権委員会前で20日、フィリピンから移住してきた女性キム・ナンシーさんが叫んだ。韓国人の夫に殺害されたベトナム出身の女性の追悼記者会見では、全国各地から集まった、海外から結婚のため移住してきた女性たちが、「わたしたちも人間だ、殴るな」などと書かれたプラカードを掲げた。

 ベトナム出身のチャン・ジヨンさんが、「助けてあげられなくて、守ってあげられなくてごめんね」と、亡くなったベトナム人女性に送る手紙を朗読すると、プラカードを持った女性たちの目に涙があふれた。亡くなったベトナム人女性は今月8日、韓国に来てたった八日で、精神病歴のある夫に殺害された。

 同じころ、女性家族部や外交通信部、法務部など八つの部署は合同会議を開き、「結婚・同居目的の居住(F-2)ビザ発給の審査基準の強化」「非営利国際結婚仲介機関の設立を検討」「国際結婚移民官(仮称)」の派遣などを論議した。

 この日の会議では、ビザ発給時に夫の経済能力、婚姻経歴、健康状態、犯罪経歴の有無といった審査を検討することにした。女性家族部のキム・ジュンヨル多文化家族課長は、「性的暴行や家庭内暴力の前科者、国際結婚経歴が複数回ある人、破産者、精神疾患者など、正常な結婚生活が困難な人に対しては、配偶者ビザの発給を制限するというものだ」と説明した。

 しかし、韓国移住女性人権センターのハン・クギョム代表は、「ビザの発給を強化すれば、(海外で)すでに(韓国人男性と)結婚まで済ませ、韓国に入国できない海外女性が不利益を受ける」と話している。

金慶和(キム・ギョンファ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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