【エルサレム花岡洋二】イスラエル政府は19日、08年末からのガザ侵攻に関する調査報告書を国連に提出した。3度目の報告で、「非人道性」が問題視された白リン弾について、居住区での使用を制限する方針を明らかにした。「想定以上の被害をもたらした」ことを認め、居住区での使用を制限する方向で軍内規を見直していると説明した。
また非戦闘員の殺害など計47件を交戦規則違反の疑いで軍警察当局が捜査したことを報告。その結果、兵士4人を軍検察当局が起訴し、それを除けば交戦規則違反はなかったと結論づけた。起訴したのは、白旗を掲げていた集団のパレスチナ人殺害▽爆発物点検をパレスチナ人少年にさせた(兵士2人)▽略奪行為--の計3件にかかわった兵士。また、非戦闘員への被害を軽減する措置として、「人道問題担当官」を各戦闘部隊に配置することを義務づけたと報告した。
毎日新聞 2010年7月22日 東京朝刊