最終更新: 2010/07/23 00:27

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金賢姫元工作員来日 飯塚 耕一郎さんに「お母さんは必ず戻ってきます」とメッセージ

来日中の大韓航空機爆破事件の実行犯・金賢姫(キム・ヒョンヒ)元工作員(48)が、拉致被害者・田口 八重子さんの長男・飯塚 耕一郎さんに、「愛する息子、お母さんは必ず戻ってきます」とのメッセージを送った。一方で、さまざまな波紋が広がっている。
21日午前10時55分、田口さんの家族を乗せた車が、長野・軽井沢町の鳩山前首相の別荘に到着した。
金元工作員来日2日目、田口さんの長男・耕一郎さん、兄の飯塚繁雄さんは、20日に続き、金元工作員が滞在している鳩山前首相の別荘を訪ね、昼食を共にした。
午後4時から、耕一郎さんが会見を開き、21日の面会について明かした。
耕一郎さんは「食事の場所自体はテラスで、開放的な雰囲気でいただきました。(料理の)お手伝いをさせていただいたんですが、ほぼ、わたしに任せなさいくらいの勢いで、彼女(金元工作員)がやっていた。手料理自体は、プルコギとキムチとチヂミの3点です。八重子さんは昔、こういうことを話していたとか、ハンバーグを作るのがうまかったとか、本当にスタイルがよくてとか、内容的には繰り返しになりますが、若干お酒を含みながら、ざっくばらんにお話いただいた」と語った。
一方で、1986年7月に交通事故で死亡したと北朝鮮が主張する田口さんに関する新たな情報は得られなかった様子。
耕一郎さんは「私の手帳に、彼女(金元工作員)からメッセージをいただいた。『愛する息子、お母さんは必ず戻ってきます。希望と勇気を持ってください。わたしたちみんなが一緒に会って、楽しむことができる日を待ちながら』というメッセージをいただきました」と語った。
また、「単純な面会で終わらせてはいけない。特に日韓交流という形で、金元工作員と飯塚家だけではなく、大きな交流ができれば、何よりだと思っています」と語った。
周囲に緑が生い茂る鳩山前首相の別荘の周囲には、21日も緊張したムードが漂っていた。
鳩山前首相の近くに報道陣の取材エリアが設けられている。
20日は自由に取材できたが、21日からは飯塚さんら関係者が建物に入るとき以外は、取材が禁止されている。
中井拉致担当相は20日、「何の迷惑ですか、住民の皆さんに。上空から映して何があるんですか。あそこの前の道路を空けてくれとお願いしているわけですから。(大臣、ちょっとお聞きしたいのですが?)聞いてほしくありません」と発言していた。
一方、別荘付近の住民は「ヘリコプターの音くらいで、(取材の車も)交通の邪魔になることはなかった」と語った。
また、別荘のある地区の区長は「住民の人が文句を言っているみたいなことは、全然聞かなかったけどね」と語った。
「一生に一度しか国外に出られないから、旅行がしたい」と話している金元工作員。
22日は軽井沢から東京に移動し、昼ごろ、調布飛行場からヘリコプターで遊覧飛行することが検討されている。
そして、そのフライトでは、富士山の方向に向かうといい、その後、ホテルに移動するという。
都内での移動時は、信号をすべて青にするなど、国賓並みの対応がとられるという。
今回の訪日については、イギリスのインディペンデント紙は「ジェット機を爆破した元北朝鮮のスパイが日本で歓迎されている」と伝えた。
また、韓国の朝鮮日報は「女王接待、国賓待遇」などと報じている。

(07/21 17:34)


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