2010年5月25日 11時28分
鳩山由紀夫首相は25日午前、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題を巡り、社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相が沖縄県を同日訪問することについて「閣僚としてはいかがなものかと思うが、社民党の党首という立場で行かれることはやむを得ない」と不快感を示した。首相公邸前で記者団の質問に答えた。
首相は「懇切丁寧に説明し、理解を深めてもらいたい」と述べ、説得を続ける考えを強調。平野博文官房長官は同日午前の記者会見で、「普天間問題は日本全体の問題で重い問題であり、基本政策(閣僚委員会)の中で理解を頂くことは当然だ」と述べ、月内に連立3党の党首級による基本政策閣僚委員会を開く意向を明らかにした。
一方、福島氏は同日午前、国会内で記者団に対し「首相が話をしたいということなら話が聞きたい。ただ連立の同意と地元の同意なくして、日米間交渉が先行するのは手続き的におかしい」と反発した。閣内からは「彼女の得なところだ。僕らあんな好き勝手言ったら、たちまちおしかりを頂く」(中井洽国家公安委員長)との声も出ている。【坂口裕彦、倉田陶子】