これが反日思想の最終形態だ
東アジア反日武装戦線が日本人の前に突き出した反日思想が、時間をかけて醸成され、マイルドになり、反日思想であることにすら気付かせないうちに日本人を反日化する装置と化した。これが反日思想最終形態だ!
1.反日最終形態
誤解しないでいただきたいのは、最終形態の反日思想とは、最も酷い反日という意味ではなく、最も安全そうに見え、最も万人受けする反日思想のことなのだ。
説明は後回しにして結論から入ろう。
反日思想最終形態は次の通り。
1-a歴史認識
反日派の歴史認識とは概ね次のようなものである。
「過去から現在に至るまで日本国は侵略の歴史を歩んできた。その侵略史の中心には「天皇制」があり、天皇を中心とした支配者層が帝国主義を推し進め、その過程でアイヌ、沖縄、朝鮮、台湾を手中に収め、中国、東南アジアをも我が物にしようとした。
やがて第二次世界大戦で破れた日本は朝鮮、台湾を手放したとはいえ、天皇制は廃止されることなく、また戦前の国家権力の中心を担っていた人物も排除されることなく戦後の政治の中心に居座った。
戦後は軍事侵略に変わり大企業の経済侵略という形で再びアジアを侵略している。たとえアジア諸国との間に戦後賠償に関する条約が取り交わされたとは言え、それらの賠償を梃子に日本企業はアジアに進出して経済的搾取を続けた。」
1-b日本人としての責任
反日派のいう「日本人としての責任」とは概ね次のようなものである。
「われわれ日本人は、日本国内では被支配者層であっても、アジアの人民の側から見れば、支配者日本国の一員であることを自覚しなければならない。
戦後の日本人も過去の日本の侵略で痛めつけられ虐げられたアジア人に対しての責任から免れ得ない。
戦後日本人の日本人としての責任とは、アジア人の訴えに応答することであり、いまだに終わっていないアジア人に対する戦後補償を日本政府に取らせるよう運動することである。」
1-cどこが反日なのか理解できない程に洗脳された現代日本人
この歴史認識と、それを基にした「日本人としての責任」について、説明されなければ反日思想だと気付かない人も多いのではないだろうか。
「ここで『反日思想』として書かれているようなことは、学校の先生も言っていたように思うし、自分もそう思うけど、・・・・・ということは自分も反日?なんで?」
そんな疑問を持つ方へは御答えしよう。
「はい、あなたは、どう見ても反日です。」
2.初期反日思想
このカテゴリー「東アジア反日武装戦線」で繰り返し述べてきたが、初期の反日思想を片岡利明が『腹腹時計』を要約し『爆弾世代の証言』の中で14の箇条書きにした。
それらを憲法改正社で更に纏めて別途箇条書きにし、引き継がれた項目には○、ある程度引き継がれた項目には△、否定された項目には×を付けてみた。
- ○日本国は朝鮮、台湾、中国大陸、東南アジアなどを侵略支配し、国内植民地としてアイヌモシリや沖縄を同化吸収してきた。我々日本人はこのような帝国主義国家を支えてきた帝国主義者たちの子孫である。
- △戦後、象徴天皇という形に変わったとはいえ、戦前の日本帝国主義は天皇を中心としたものであり、その天皇が戦争責任を果たさないことは許されない。
- ×それゆえ我々は天皇を暗殺しなければならない。
- ○敗戦時、朝鮮、台湾を手放したとはいえ、天皇制は残されたままであり、東京裁判で戦争犯罪容疑者であった人物が政府要職につくなど、現在でも日本は戦争責任を果たしたとは言えない。
- ○我々日本人は、戦前は軍事力によって、戦後は経済力によって周辺アジア諸国を侵略している。戦後賠償という形でアジア諸国に賠償金を支払ってはいるが、それらの賠償金は真に被害者の救済には用いられておらず、むしろ賠償金を梃子に日本企業がアジアに進出し、工場を建設し、労働者を安い賃金で雇用し、アジア人を更にはアフリカ人、ラテンアメリカ人をも搾取しており、我々日本人が安く製品を購入できるのも、そういった搾取されたアジア等の人々の犠牲の上にある。
- ×戦後日本人は、大企業のアジアに対する戦後経済侵略に労働者として加担している。労働者の待遇改善や賃上げは、企業と一緒になってアジアを搾取する行為に他ならない。なぜならそれら労働争議は当該企業がアジアから搾取したものを企業から奪う闘いに過ぎないからである。
- ○日本人労働者は国内のおいては被支配者であり、支配者である資本階級に対して闘う必要がある。
- △しかし日本人は労働者であれ資本家であれ、アジア人から見れば支配者日本帝国の側の人間である
- ○われわれ日本人は東アジア人民の日本帝国主義に対する責任追及に呼応し、彼らの戦いに日本人として日本内部から日本を相手に闘わねばならない。
- ×そのために我々は武装闘争をしなければならない。
3.初期反日思想から削除されたもの
前述の箇条書きを参考にして初期反日思想から削除された項目(×印を付けた項目)を見てみよう。項目3, 6, 10, が該当する。このうち3, と10, が武装闘争に該当し、3, は天皇に対して、10, は戦後『経済侵略』した企業に対しての武装闘争である。
天皇に直接武力を仕掛けることに対する日本人の拒否反応は嫌というほど理解したらしいし、既に昭和天皇は崩御され、今上天皇は最早戦前から先の大戦までの当事者ではないのだから、この項目が無効となったのは当然であろう。
10, の企業爆破にしても彼ら東アジア反日武装戦線が得るものは無かった。いくら武装戦線が『企業の悪行』を論っても、武装戦線が暴力行為をとれば、それら『悪行』をメディアが取り上げたとしても、その何十倍も武装戦線の暴力行為が批判されては元も子もない。
6, については彼ら反日武装戦線と支援連の妥協の産物である。獄中者の彼らが武装闘争を放棄し、獄外の左翼と共闘するには、左翼労働運動を否定することは最早出来ない話だ。反日が左翼に譲歩したといってよいだろう。
また、6, こそが当時の共産党を初めとする左翼が最も反日思想を厳しく指弾したところであり、それら左翼にとっての猛毒が除去された反日思想を、この後左翼は矛盾を抱えたまま戦後補償闘争で散々利用することになるのである。
しかしこの6, の思想こそが日帝本国人として反日闘争をする根拠となっていたはずである。彼らが言うところの「我々日本人」なるものは、何のために戦前〜戦中の日本帝国主義の犠牲者に対して「おとしまえ」をつけなければならないと言っていたのか。
それは当然、原状回復は不可能であるとはいえ、せめて彼ら被害者であるアジア人民への弁財を必要とするからだけではなく、おとしまえをつけることで今後の侵略を否定する証明と考えているからではないのか。
戦前から戦中そして戦後の日本帝国主義による被害者に対して、常に加害者の立場であり、現在の貿易立国、資本主義体制を維持したままでは、何のために戦前戦中のおとしまえをつけるのか、わからないではないか。
せっかく戦前戦中の日帝のおとしまえをつけ、「もう侵略しません」とアジアに約束している日帝本国人が、今、「労働者として経済侵略をしている」という矛盾をどう考えるというのか。
「自己の加害者性=日帝本国人と訣別し東アジア人民の闘いに合流」しようとする人間が、アジアを搾取する企業と一緒になって日本人の待遇改善・賃金闘争をしていて、どの面さげて東アジア人と共闘するのか。
反日思想を引き受けるなら、労働者の賃金闘争や待遇改善に対しても否定し、企業の海外進出に対しても否定し、日本全国が貧しくなろうとも、国家規模を限りなく縮小する方向へ進まざるを得なくなるのが反日思想であるにもかかわらず、自分たちの待遇だけは良くしようと考える。
この甘ったれた考えを正当化するために編み出されたのが、「戦後生まれの日本人としての戦後責任とは日本政府に一切合財の責任を取らせる運動を展開することだ」という発想法なのである。
これなら「現在アジアを経済侵略している日帝本国人」であることを棚に上げ、自分を高みに置いて政府批判をしているだけでよいことになる。
つまり日帝本国人としての「おとしまえ」を、日本人全体が「搾取しない、差別しない、抑圧しない」という立場に立つ結果として引き受けざるを得ない「貧乏化」というシビアな自己犠牲から「日本批判家・日本批評家」という立場に立つことに摩り替えたということだ。
しかしこれではそもそも戦後生まれの日本人が、アジアの抑圧された被害者と共闘するという最初の理由が消えてしまっている。なぜなら既に日本はアジア各国と賠償協定を結び履行し終えたからである。それでもアジアに対して未だ責任を果たしていない、反省していない証拠として現在の「経済侵略」を挙げていたからだ。
戦後生まれの日本国民の責任が「戦前戦中の日本帝国主義の犠牲者への対応の不十分さに対して批判の声を上げる」だけでよいなら、その犠牲者とやらへの保護、補償は現在の各アジア人の属する政府にあるのであって、未保護状態のアジア人民を憂う日本人は当該アジア国政府に対して戦いを挑むべきなのである。
このエントリーのまとめ
これまで見てきたように、初期反日思想で残されたものだけを繋ぎ合せ、不足した部分に「日本政府攻撃」を加えたものが、このエントリーの最初に述べた「現在の反日思想」なのである。接木をしたのだから、そこには日本政府に責任を取らせる根拠が無い。にもかかわらず、アプリオリに責任を日本に負わせていることの不自然さに気付かないで
「ここで『反日思想』として書かれているようなことは、学校の先生も言っていたように思うし、自分もそう思うけど、・・・・・ということは自分も反日?なんで?」
などと暢気に構えているのが反日思想に洗脳されている証拠なのである。
- 東アジア反日武装戦線の反日思想が今では市民権を得ている。日本は反日に牛耳られている。このカテゴリー「東アジア反日武装戦線」に興味のある方は、以下のエントリーもご参照ください。
- 東アジア反日武装戦線関連年表
- 腹腹時計で明かされた反日武装戦線の思想
- 東アジア反日武装戦線『狼』大道寺将司の書簡より(1)
- 東アジア反日武装戦線『狼』大道寺将司の書簡より(2)
- 『さそり』黒川芳正の反日論東アジア反日武装戦線
- 左翼vs反日思想 '70東アジア反日武装戦線への左翼の反応
- 反日武装から反日非武装へ羽化した反日思想
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コメント
つまり日帝本国人としての「おとしまえ」を、日本人全体が「搾取しない、差別しない、抑圧しない」という立場に立つ結果として引き受けざるを得ない「貧乏化」というシビアな自己犠牲から「日本批判家・日本批評家」という立場に立つことに摩り替えたということだ。
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これは本当に偽善的だと思います。
自分を善とするために、ここまで詭弁を弄するとは。
私はカソリックのクリスチャンですが、イエスだったら、このような偽善を最も激しく嫌うと思います。
私も、ものすごい嫌悪感を覚えます。
こういう偽善者こそが、社会に対してもっとも害をもたらす存在であると思います。
私は決して人殺し集団の東アジア反日武装戦線を擁護するつもりはありませんが、一連の同カテゴリーでは、彼らの行為を今更糾弾しているのではありませんし、その必要もないと思っています。
今になって言えることは、彼らはあまりに視野狭窄だったんですよね。でも心は物凄く純情でした。痛々しいぐらいに。
その彼らの純粋性を、左翼闘争に都合のよいように改良してコマにしているのが現在の反日サヨクです。
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