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重し7キロ、縛られ放置 久留米・5歳虐待死事件起訴(1/2ページ)

2010年7月22日5時3分

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 5歳の長女を殺害したとして、福岡県久留米市の江頭順子容疑者(34)が殺人容疑で逮捕された事件で、福岡地検は21日、殺意を裏付ける証拠が得られなかったとして傷害致死罪で福岡地裁に起訴した。江頭容疑者は殺意を否認していた。捜査関係者によると、江頭容疑者は一時期、長女の食事に米飯しか与えず、長女が冷蔵庫からおかずを探して自分で調理していたという。

 6月27日昼、久留米市内の体育館に歓声が響いた。江頭容疑者の長女萌音(もね)ちゃんが通う託児所の運動会。だが、萌音ちゃんの姿はなかった。

 起訴状によると、江頭容疑者はそのころ、自宅で萌音ちゃんの両手首を背後の棚に縛り、ペットボトルなどを入れたリュックサックを体の前後に計2個(総重量約6.8キロ)かけ、顔全体をタオルで覆って上から粘着テープを巻き付けて放置。萌音ちゃんはもがいて背中や胸を棚やリュックに打ち付け、心臓挫傷で死亡したとされる。

 以前にもタオルや腕で首を絞めたり、洗濯機に入れたりしていたといい、萌音ちゃんの体には無数のあざがあった。江頭容疑者は調べに「一時期、米飯だけしか食事を与えてなかった」とも供述。萌音ちゃんが冷蔵庫からウインナーを取り出し、自分で焼いていたこともあったという。

 「子どもが車内に放置されている」。昨年12月、こんな110番通報があった。江頭容疑者の友人のマンション駐車場で、エンジンがかかっていない軽乗用車内に萌音ちゃんが放置されていた。今年2月まで萌音ちゃんが通っていた保育園は、この時初めて虐待の恐れがあると把握した。副園長は「その時まで虐待など疑ったこともなかった」。

 保育園によると、江頭容疑者は萌音ちゃんを午前9時から延長保育時間ぎりぎりの午後7時まで預けていた。副園長は「母子家庭でお母さんは一生懸命がんばっている。だから、何とか支えなければという思いだった」と話す。

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