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窃盗:防犯カメラ別人鑑定 無罪求刑の男性被告「無実の人巻き込むな」 /石川

 ◇警察は本人に謝罪

 金沢地裁で20日にあった金沢市の無職の男性被告(62)に対する論告求刑公判。防犯カメラの男と被告は別人とする鑑定結果が証拠採用されており、予想通りに検察側は無罪求刑をした。法廷で「申し訳なく思っています」と被告に対して頭を下げる検察官は苦渋の表情。弁護側は「自白偏重の冤罪(えんざい)事件の構造そのもの。客観的証拠の裏付けを徹底して行うべきだ」と捜査を批判し、改めて無罪を求めて結審した。9月1日の判決で無罪が言い渡される見通し。【宮本翔平】

 最終陳述で男性被告は、「警察も検察も誤りが分かった時点ですぐに謝罪するべきだった。今後、私のような無実の人間を事件に巻き込むことのないように要望する」と訴えた。弁護人は公判後の会見で、無罪論告について「当然」と言い切り、「自白を求める前に、速やかに鑑定を依頼すべきだった」と話した。

 金沢地検の古賀栄美次席検事は会見で、男性被告が「自分だ」と供述した取り調べに関して、「問題はなかった」とする一方、「証拠の見方が甘かった。防犯カメラの男と被告の同一性をきちんと判断すべきだった」と話した。

 県警はこの日の論告を受け、「申し訳なく思っている」とコメントを発表。被告を逮捕した松任署の署長がこの日、本人宅を訪れて謝罪したという。また、県警は被告が逮捕前の任意の取り調べで防犯カメラの男を、「自分に間違いありません」と話し、逮捕に至ったという経緯も明らかにした。

毎日新聞 2010年7月21日 地方版

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