望 〜都の空から
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【今日の読み物(スコープなど)】<スコープ>ねじれ国会ゴングへ 臨時国会で予算委2010年7月21日 紙面から 菅政権が発足して初となる、衆参両院の予算委員会での論戦が、三十日召集予定の臨時国会で実現することになった。得意の論戦で巻き返しを図ろうとする菅直人首相に対し、野党側は手ぐすね引いており、衆参ねじれ国会は冒頭から激しい攻防となりそうだ。 (高山晶一、原田悟) 首相は先の通常国会で、高い内閣支持率のまま参院選に突入したい参院民主党の意向に沿い、野党側が求める予算委開催に応じなかった。 今回も、本格的論戦は秋の臨時国会に先送りする予定だったが、参院選惨敗で与党が過半数割れしたことで「とにかく丁寧に国会運営をやらざるを得ない」(国対幹部)と、野党側が求める予算委開催を受け入れた。 首相自身にすれば、民主党随一の論客であり、国会論戦には自信がある。野党側の追及を得意の舌鋒(ぜっぽう)で論破すれば、政権浮揚へのきっかけがつかめるとの思いも見え隠れする。 枝野幸男幹事長は二十日の記者会見で「日程上許す範囲で、首相自らできるだけ国民に説明する場があった方がいい」と指摘。国民に菅政権の目指す方向性をしっかり理解してもらうためにも、国会論戦を活用すべきだとの考えを示した。 一方、野党側は意気軒高だ。 野党七党は二十日、衆参両院の国対委員長が参院選後初めてそれぞれ会談し、予算委の日程を十分確保するよう要求することを確認した。 自民党などは、民主党が通常国会で予算委を開かずに閉会したことに欲求不満を募らせている。予算委が実現すれば、参院選の「民意」を背に、首相の消費税発言の真意などをただし、政権を追い詰めたい考えだ。 さらに自民党やみんなの党が問題視しているのは、首相が参院選で落選した千葉景子法相を続投させた点だ。国民の審判に背くとして、徹底的に追及する構え。野党が過半数を握る参院に千葉氏の問責決議案を提出する可能性もちらつかせている。荒井聡国家戦略担当相の事務所費問題も取り上げるなど「二の矢」「三の矢」に自信を示している。 仮にこうした追及を受けた首相が立ち往生すれば、九月の民主党代表選での再選に向けてマイナスに作用する可能性もある。このため、日程はできるだけ短くというのが執行部側の本音のようだ。
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