記事入力 : 2010/07/21 17:05:35
【コラム】李明博・朴槿恵・安商守の3氏に問う(下)
最後に、安商守(アン・サンス)ハンナラ党代表に問う。安代表は11年にわたり兵役から逃れ続け、結局は兵役免除の決定を受けた。これは、一般的な兵役免除とは次元が異なる問題だ。安代表が召集令状を避けて逃亡したのは、司法試験を受けるためだったという。ある国では公職に就くために、コネまで使って病気を隠し、自ら戦場に赴き、視力検査表を暗記し、近視を隠して兵士になるというが、この国では公職に就くために召集令状から逃げる人がいる。
公職とは、公のために働く仕事を指す。公のために働く最高の存在が兵役だ。ならば、安代表が11年間にわたり兵役を避けてでも追い求めた公職とはどんな職なのか。安代表にとって、公職とは立身出世のためのポストにすぎなかったのではないか。
前任の大統領二人は、韓国戦争(朝鮮戦争)当時、20代半ばだったにもかかわらず、戦場には向かわなかった。見たことも聞いたこともない部隊にいたと主張するが、事実上の兵役逃れだ。彼らは戦時中には身を隠し、同じ世代の若者が戦場で戦い、国を守り抜いた後に大統領になった。軍事政権の時代が去った後に選ばれた大統領4人のうち、兵役経験があるのは一人だけだ。兵役に行った大統領ですら、軍は人が駄目になる場所だと考えていた。
誰がこんな人物を大統領に選んだのか。それは国民だ。国民は今回の統一地方選で兵役に行かずに済むよう自分の指を切り落とした人物を道知事に当選させた(編注:李光宰〈イ・グァンジェ〉江原道知事を指す)。そして今回、ハンナラ党議員安代表をトップに選んだ。そこで国民に問いたい。韓国人とは一体どんな人間で、韓国とはどんな国なのか。
楊相勲(ヤン・サンフン)編集局副局長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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