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2010-07-20

seppaku2010-07-20

テレビマンズで聞いた、「モテキ」第1話の生コメンタリー

いやー、すごいっすね、モテキのコンピ。錚々たる収録曲の中にどさくさに紛れて在日ファンクの新録曲が収録されているのを見て吹き出しましたけど。てか、TOKYO MOOD PUNKSリリー・フランキーのバンド)も入ってるから、要するに出演者の曲が収録されてるってことですか。でも、どっかで流れるんだろうか。


さて、引き続き「テレビマンズ」のイベントの話です。第1部はスチャダラパーを迎え「3人の5th Element」についてトークが展開されました。そして第2部では「大根仁監督による、モテキ第1話生コメンタリー」でした。ちなみに第2部が始まったのは23時半。終電が近づいている上、終了時間が見えないために第1部を終えて退場される方が結構いらっしゃいました。またUstream中継も第2部は配信されずでしたので、この話を聞けた人はあの場にいる人たちだけ。しかし、あの場だけではもったいなすぎる話だらけ。そこで、記憶の限りどのようなことを大根監督が言っていたのか、列挙していきたいと思います。それでは、どうぞ。

<ファーストシーン〜藤本幸世の部屋〜オープニング>

  • オラオラ系は大根監督のツボ。とにかくコピーが秀逸。実際にメンズナックルには許可を取っている。ちなみに最後の言葉だけ作った。
  • コンビニ店員の声は助監督。
  • 影絵は「影絵アーティスト」が。「影絵っておもしれーなって思ってた」
  • 影絵が映し出されるビルにも許可を取っている。しかし交尾シーンは許可が取れなかったため、自分ところ(テレ東)になった。
  • 藤本幸世の靴は大根さんのもの(VANS)。「これに気づいてくれる人、いないんだよー」
  • 幸世が付けているGショックはスチャダラパー20周年記念コラボのもの。「これに気づいてくれる人もいないんだよー」
  • 幸世が住んでいる山田マンションは実在、実名。
  • 部屋の物は大根さん、助監督、スタッフの私物をかき集めている。
  • こっそり映る志村會のポストカードは助監督の私物。いつの間にか写り易いところに配置されていた。
  • オープニングは大根さんではなく、助監督?が手掛ける。「とにかくキラキラ!」というオーダーを出したらしい。
  • 神輿を担ぐのはモデル事務所「オスカー」のモデルさんたち。実際にモデル神輿をやっているらしい。元ネタは大阪ではおなじみ、天神祭ギャルみこし。もしくは天久聖一(久保さんはそっちから引用なので孫引き)。はっぴもギャルみこしエッセンスを入れていて、もちろん許可を取っている徹底っぷり。
  • 机にはパソコンの隣に久保ミツロウ先生が表紙でレディーガガのイラストを描いた時の「EYESCREAM」。
  • 棚の上には「ライオン丸G」(大根さんが以前演出した特撮ドラマ)のフィギュアが。
  • 幸世がユアソンTを着ているのは岡宗さんリスペクトで?(岡宗秀吾=「全日本コール選手権」「とにかく金がないTVwithYOU」などを手掛ける演出家であり、YOUR SONG IS GOODのサイトウジュンとは小学校の同級生。今回の「テレビマンズ」とは大根さんと岡宗さんのコンビのこと)
  • ちなみにタイコクラブで幸世が着ているTシャツはFRUITY(サイトウジュンが昔組んでいた伝説のパンクバンド)!
  • 石田純一はトーク番組用の台本しか渡しておらず、ドラマシーンの台本は知らない。あんな風に言われていることを知らない。「石田さんには無許可なんですね」(岡宗)
  • よくよく見たら着信履歴に「長谷川理恵」の名前がw
  • ベッドの横には細野晴臣ポスター。
  • マンガの本棚にも「こっちは2軍の棚」という分け方をしているらしい。とにかく異常なまでの凝りよう。

<回想シーン〜タイコクラブ〜1995年>

  • 最初に出てくる「1年前」の書体はアメリカドラマ(名前忘れた…)のパクリ。
  • 出会いのシーンはやはり「(500)日のサマー」。随所にリスペクトシーンが出てくる。「音楽とかカルチャーの臭いがするものを作りたいと思っていた。そして森山くんにキャストが決まったときにダンスを活かせるシーンが作れるな、と考えていた。」「そしてあの映画を見たら、自分のやりたかったことをすべてやっている!オレは間違ってない!と確信した」
  • コピー機のシーンの土井亜紀の服装、エロくしすぎた。
  • タイコクラブは撮影シーンの客はエキストラではない。「今から撮影します!」などの告知もなし。「フェスで『撮影しますからあまりこっちを見ないでくださーい』とか言われると参加者としては冷めるから」(フェス参加者側の気持ちを分かってらっしゃる)
  • 一瞬写るDJはクボタタケシ
  • 1995年のシーン。机の仕組みは底が開閉できる仕組みでマイケル・ジャクソンといっしょ。「森山くんに『ほら!マイケル・ジャクソンと一緒だよ!』って言った」「これも誰も気づいてくれない」
  • あの部屋の物も基本的に私物。
  • 1995年の「ROCKIN'ON JAPAN」「H」は、もちろんロッキング・オンに許可を取っている。鈴木蘭々のポスターも、本人に許可を得ている。
  • ときめきメモリアル」のコナミには全然許可が降りなかったため、名称のみの使用に留まった。

<タイコクラブ〜ソウルセット

  • 本当は「Sence of Wonder」でSAKEROCKを撮影するつもりだった。しかし森山未來のスケジュールが合わなかったためにタイコクラブに変更。「でも、ソウルセットでよかった。だって、ソウルセットのがかっこいいじゃん!あのときのソウルセット、本当にかっこよかった!」後半でハマケンが役者として出てくるから、それはさすがにやり過ぎかも、という配慮もあったそうな。(これは確かに。あそこでSAKEROCKだったら過剰だったと思う。)
  • 土井亜紀の彼氏役、最初は渋川清彦(KEE)にしたかったが、年齢が上過ぎて断念。しかしその代わりに選んだ人が「渋川さんがよろしくと」と言ってきた。オファーしようとしてたことを知らないのに。
  • 大江千里にもちろん許可取ってる。あれ観て、どう思ったんだろう…。この曲は30歳以上にはぐっとくるらしい。(自分は確かに30ですが、正直ちょっと上の年代の印象。だけどグッと来るってのはわかる。)

<土井亜紀〜ダイノジ>

  • 土井亜紀の下着は野波麻帆の自前。太ももが太いのがコンプレックスを持っているそうだが「それがいいんじゃないか!」(本当に、そう。あの太ももは完璧。)ちなみに飲んでいたドリンクはタイアップ商品。あのシーンのカメラは大根さん担当。
  • 1カメ=プロがしっかり撮影、2カメ=プロが自由に撮影、3カメ=大根さん自身が意識しないように、プロでは撮れない映像を担当。三茶のシーン、ライトなしだけどあれだけ綺麗。
  • デジカメにしたのは、ゲリラ撮影をしやすかったため。こそこそ取れるから。
  • ダイノジのイベントに昨年夏に実際に行って、「ちょっとダサい感じ」「盛り上がる感じ」がよくてジャイアンナイトに。
  • 大谷ノブ彦はいい人だった。「でも、あのセリフのように実際のイベントでも寒いこと言うんだよねー。」
  • 当日は小沢健二中野サンプラザで公演。あの撮影場所は中野で奇しくも同じ中野でこっちも小沢健二復活記念。「この脚本書いてたのちょうど1年前。そのとき、まさかこんなこと(小沢健二復活)になるだなんて思ってもなかった。」
  • スーパーカーは大根さん選曲ではない。「オレはあんまり聞いてないんだけど、スタッフが勝手に入れてた。あの年代にはグッと来るんだって。」
  • このときの幸世のTシャツはコーネリアス。奇しくもフリッパーズ・ギター。編集で繋いでいて初めて気がついた。
  • 流血シーン、実は血の量を多く出しすぎた。でも1発勝負だから撮り直し出来なかった。「あれ、絶対病院行ったほうがいいよねー(笑)」
  • 世田谷区、本当は路上喫煙禁止…。
  • 野波麻帆の部屋の小道具にAneCanが用意されていたが、そこには元彼の奥さんの姿が…。やばい!と焦るも、ま、いっかーとそのままに。

以上です。思い出す限り記載したのですがいかがでしたでしょうか。ちなみに、現在3話編集中とのこと。1話目は名刺がわりで、原作にも忠実でいわゆるテクニックに走っている構成だったのが、2話目では自分の色を出せてかなり満足されているそうです。特に満島ひかりのポテンシャルが大爆発しているようで、「『幸福の黄色いハンカチ』の頃の武田鉄矢のように、ほっとけないオーラがすごい。すべてのシーンを貪欲に自分のものにしようとしてくる。」と評していました。事前に岩井俊二監督の「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を観ておいて欲しい、とのこと。

その後、大根さんが今回演出、脚本、そしてカメラまで担当した理由について語っていました。「理由は単純で、ストレスをなくそうとしたらこうなった。」「脚本がつまらない⇒自分で書いちゃえ、役者がヘタ⇒いいのをひっぱってこれるようになった、自分の思い通りの画を取れない⇒自分でやっちゃえ」「その結果、こういうスタイルになった。」…こだわり、ですね。ちなみに大根さん、自分の作品に対しての否定意見を聞くのが好きで、その意見に対して「浅いなー」とニヤニヤするのが好き、という少々やっかいな方なんですが、今回は賛成意見ばかりでちょっと寂しいらしい。あと今回曲が多用されているのが気にかかったのですが、DVDにはもちろん使用した曲も入るそうです。「それが削られてたら嘘でしょ。だから今回は許可取りが大変だった。今回、オザケン使うことの許可が出たのは本当に大きい。」ちなみにDVD版ではドラマ版より10分ほど長くなる予定だそうです。これはDVDも買わなければ…。

大根さんの生解説も面白かったのですが、岡宗さんの相槌が最高。「手をつなぐとか、どういうこと?何の意識もなく普通に手をつなぐ人がいるの?ややこしいな〜。」「(土井亜紀が彼氏と遭遇するシーンを見て)うわ、こんなんオレもいやや」など、代弁してくれる感じで笑いました。いやでも、本当に何の意識がないのに手をつなぐとかあかんって。


今回のイベントでの解説は限られた人にしか聞くことができなかったのですが、今週木曜日、なんとDOMMUNEにて「モテキ特番」が配信されるそうです。

コミックナタリー - DOMMUNEで「モテキ」特番!第1話にみんなで茶々入れ

これ、何がすごいって、再放送をネット配信、しかもDOMMUNEでやっちゃうってことだと思います。テレ東すげぇ。ゲストには大根監督はじめ、川勝正幸氏、松江哲明監督が登場し、それぞれの視点でコメンタリーを入れていくそうです。これはネット環境さえあれば誰でも無料で見ることができるので、見逃した方や放送地域外の人、そしてツッコミが聞きたい人は是非見るべしだと思います。

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ゲスト


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