放送予定

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2010年 7月21日(水)放送
ジャンル:経済 国際

鉄高騰 広がる衝撃

(NO.2917)

内容紹介

 
 

「このままでは10億円以上の赤字を飲み込むしかない。」建築用の鉄材を扱う業者が嘆く。今年に入り、鉄鋼の原料価格は去年の2倍以上に急騰。デフレも追い打ちをかけ、モノ作りの現場から悲鳴が上がっている。さらに、鉄の価格を決める国際ルールが根底から覆り、混乱が広がっている。これまで鉄の原料、鉄鉱石の価格は日本の鉄鋼メーカーと海外の大手資源会社の間の“話合い”で“年に1度”決められてきた。基本素材の安定供給という名目のもと20年以上続けられてきた伝統だ。しかし、今年突然、大手資源会社の一方的な通告で「市場価格」が持ち込まれ、その伝統が崩れた。裏側にあるのは、大手3社が世界の鉄鉱石の7割を握る極端な寡占化と、中国など新興国の急速な台頭による世界の構造の大転換である。資源がないモノ作りの国・日本に迫る大きな波の最前線を追う。

出演者

  • 根津 利三郎さん(OECD鉄鋼委員会議長)

2010年 7月22日(木)放送
ジャンル:経済 国際 社会問題

スト続発!変わる中国の労働者

(NO.2918)

内容紹介

 
 

いま、中国の日系メーカーの工場で、賃上げを求めるストライキが続発している。中心となるのは「新世代農民工」と呼ばれる20代の若者たち。低賃金で我慢強く働く、かつての「農民工」とは大きく変わっている。急速に広がる経済格差、単純労働で先の見えない不安に若い労働者は苛立っている。携帯メールで、賃上げ情報を教え合い、新たなストを誘発しているのだ。様変わりする労働者に、日本企業は戦々恐々。いまや中国は“世界の工場”だけでなく、“市場としての価値”が高まり、人件費の安いアジアの国に移転するわけにはいかないのだ。豪華な社員寮、心の悩み相談室などを作ったり、労働者も出世できる人事制度改革を行い、ストを防ぐ手だてに追われている。豊かさを求める中国の若者たちと、日本企業はどう向き合うか。対策を探る。

出演者

  • 田中 弘司さん(パナソニック電工名誉顧問・河南大学名誉教授)