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国連:潘総長を批判した事務次長退任

 【ニューヨーク山科武司】国連内部査察室トップの事務次長が、潘基文(バン・キムン)事務総長を「彼の行動は嘆かわしいだけでなく厳しく非難されるべきだ」などと批判して退任したことが20日、分かった。

 スウェーデン出身のインガブリット・アレニウス前事務次長(71)は14日に事務総長に提出した50ページにわたる報告書で「国連は活動の透明性も説明義務も果たしていない」と指弾。「事務総局は腐敗しつつあり、戦略なき無責任な運営は、国連の改革をもたらさないどころか国連の弱体化を招いている」などと述べた。

 内部査察室の強化を図る人事が潘事務総長の側近らに反対されたことなどから、前事務次長と事務総長側が対立していたという。

 内部査察室は国連の組織が効果的かつ透明性を保って活動しているか監査する目的で94年発足。スウェーデン政府の会計検査院トップなどを務めたアレニウス氏は05年、事務次長に就任した。

毎日新聞 2010年7月21日 10時42分(最終更新 7月21日 12時22分)

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