【ニューヨーク山科武司】国連内部査察室トップの事務次長が、潘基文(バンキムン)事務総長を「彼の行動は嘆かわしいだけでなく厳しく非難されるべきだ」などと批判して退任したことが20日、分かった。
スウェーデン出身のインガブリット・アレニウス前事務次長(71)は14日に事務総長に提出した50ページにわたる報告書で「国連は活動の透明性も説明義務も果たしていない」と指弾。「事務総局は腐敗しつつあり、戦略なき無責任な運営は、国連の改革をもたらさないどころか国連の弱体化を招いている」などと述べた。
毎日新聞 2010年7月21日 東京夕刊