記事入力 : 2010/07/21 09:22:49
韓国併合100周年:日本が略奪文化財の返還を検討
首相談話に盛り込む方針
「朝鮮王室儀軌」を優先的に検討
日本政府が、韓国併合100周年(8月29日)に合わせ首相名義の談話を発表するに当たり、日本が強奪した韓国の文化財の返還方針も併せて発表することを検討していることが、20日までに分かった。返還の方法としては、今年中に代表的な文化財1、2点を象徴的に戻し、その後ほかの文化財についても、流出過程の違法性について確認した後、順次追加で返還する-という案が話し合われている。
外交消息通はこの日、「日本政府は首相談話を通じ、包括的な謝罪の意味を盛り込むと共に、日帝強占期に違法に持ち出された文化財の返還など、行動で示せる措置も同時に検討している」と語った。日本政府は、文化財の返還や徴用者の補償など「行動」を同時に示してこそ、韓国から謝罪の真剣さを認めてもらえる、と考えているわけだ。外交消息通は、「宮内庁に保管されている81種類の『朝鮮王室儀軌』(朝鮮王朝時代に、王室や国家の重要な行事の内容を整理した記録)が、優先的返還対象として考慮されている」と語った。
韓国政府は今年2月、韓日外相会談の際、柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商部長官が岡田克也外務大臣に対し、「朝鮮王室儀軌」の返還を求めた。また22日にベトナムで開かれる韓日外相会談でも、この問題が取り上げられるものと思われる。
日本では今年6月、文化財返還に積極的な衆議院議員と市民団体の関係者らが討論会を開き、「朝鮮王室儀軌」など略奪文化財の返還原則や、返還の対象について話し合ったという。仙谷由人官房長官も今月7日、文化財返還と関連し、「歴史的事実を直視し、一つずつ解決できることから解決していく」と語った。
鄭佑相(チョン・ウサン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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