中国南部の長江流域では、今月に入って降り続いている大雨の影響で、大規模な洪水や土砂崩れが発生し、内陸部の陝西省で新たに37人が死亡して、今回の大雨による死者の数はおよそ200人に上るなど、被害が拡大しています。
中国では、今月8日以降、降り続いている大雨で、内陸部の長江流域で広い範囲にわたって洪水や土砂崩れが発生し、中国政府によりますと、先週までに湖北省や四川省などで、あわせておよそ150人が死亡しました。さらに国営の新華社通信によりますと、20日、陝西省で新たに37人が死亡、97人が行方不明となっており、今回の大雨による被害で、死者の数は、わかっているだけでおよそ200人に上っています。中国中央テレビなど国営メディアは、軍や警察などが出動して、洪水で孤立した住宅から取り残された人たちを救出する様子などを伝えています。また、三峡ダムでは、水位が過去最高を記録し、水位の上昇を抑えるために大量の放水を行っています。長江流域では、まだ一部の地域で強い雨が降り続いているということで、中国政府では、このあとも土砂崩れや洪水が新たに発生する可能性があるとして、被災地の住民に警戒を呼びかけています。