長年女優として活躍してきただけに、周囲が期待する“ツボ”は心得ている。多少なりとも気合を入れてきた三原氏は、谷氏の不在を知ると拍子抜けの様子だった。
「こんな大事なときだから皆さんいらっしゃるかと思っていました」
受け付け順16番目に当選証書を受け取った三原氏。代理出席も認められており、三原氏や片山さつき氏(51)=自民、有田芳生氏(58)=民主=ら本人出席は48人中28人だった。
その代理出席組に谷氏が含まれていた。三原氏は国会議員、柔道選手の両方続ける「二足のわらじ発言」をした谷氏を、選挙期間中にたびたび“口撃”。それだけに「初対戦ならずですね。いつになったらお会いできるのでしょうか…」と残念そうな表情を浮かべた。
それでも、三原氏は「(谷氏と会ったら)まずは、おめでとうございます…と声をかけたいですね」と“ケジメ”はつけるつもり。付与式の会場には国旗が掲げられていたが、少数派だった国旗に敬礼した新人議員のうちの1人だったことにも、礼儀作法に対する三原氏のこだわりがあるようだ。
レモンイエローのスーツでキメた三原氏は「第2の人生としてしっかりスタートしたいです」と話し、さらに「子宮頸(けい)がんワクチンの公費助成実現のため、1日も早く法案を通すことに全力を尽くします」と早くもフル稼働を宣言した。
一方で、「(当選証書は)国民のお墨付きなので重く受け止めたい」と責任感をひしひしと感じている様子。そのせいなのか、当選後は悪夢にうなされることが多かったという。
「2日前には歯が全部抜けた夢を見たんです。プレッシャー感じているんじゃないでしょうか」
この日は証書を受け取ったその足で国会に向かい、議員バッジも受け取った。来週には新議員会館への引っ越しも控える。そして谷氏との“初対決”の可能性もある初登院は30日の見込みだ。