ギャンブル依存症者の自助グループの会合を取材した。「命懸けでパチンコをしていた」「別れたダンナは金づるだった」。参加者たちは生々しい言葉で賭博漬けの日々を振り返った。
中でも印象に残ったのは、更生施設で回復を目指すレオさん(35)だ。賭博をやめられず「死にたい」と思った時期もあったが、先日母親に「生まれてきて良かった」と、感謝の思いを伝えることができた。
依存症者が自助グループにたどり着くことを「つながる」と言う。彼らの孤独感が良く示された表現だ。レオさんが抱えた借金は数千万円。大きな代償を払ってようやくつながった親子関係を、いつまでも大切にしてほしい。(大久保)
毎日新聞 2010年7月4日 地方版