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ソープランド代にも税金流用、県職員不正経理で驚きの使途続々

2010年7月15日

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 酒、競馬、パチンコ、そしてソープランド―。県税務課職員の公金詐取事件初公判。元職員2人が着服した税金の具体的な使途などが次々と明らかになった。出世を考え、上司にタクシークーポンを上納していた事実も判明。耳を疑うような「公僕」の行為が法廷でつまびらかにされた。

 吉田伸一被告は、スナックでの飲食代、借金の返済、パチンコ代などに着服した税金を流用。子どもの学費に充当したこともあったという。

■なぜ、たかるのか?
 「タクシークーポン手に入らないかな。どこのタクシーでも使えるのが便利だよね」。一緒に飲みに行っていた県職員からこう依頼され、計二百数十万円ものタクシークーポンを渡していた。別の職員には、タクシークーポンに加えJRの運賃前払いカードを渡したこともあったという。

 裁判官は「その人たちは、なぜあなたにたかるの?」。吉田被告は「経理ならなんとかするのだろうという考えがあったのだろう(と思う)。上から言われればできる範囲で応えるのが仕事と思っていた」と答え、着服を重ねた理由を「自分がこういうことをできる立場という、おごりだったと思う」と述べた。

■ズルズルと転落
 「予算はどうよ、余るのか」「結構余りますね」「余るのだったら業者に預ければ。預けは使えるんだ。おれにも使わせてほしい」

 検察は、木村仁被告が2002年、のちに自殺した上司の言葉から、預け金を個人的に使えることを察知したと指摘した。

 木村被告は「仕事が遅く終わったときタクシーで帰りたくて(預け先の業者から)クーポンをもらったのが始まりで、ズルズルいってしまったのだと思う」と転落の経緯を供述。

 エスカレートした木村被告は、着服した税金を競馬、パチンコや、ソープランド代として使用。検察によると、ソープランドには03~05年度の間、多いときで月に3回、少ないときで月に1回の割合で通った。1回の代金は6万1千円だったという。

 「税金を競馬やソープランドに使って、県民に何て答えるの」という裁判官の問いに、木村被告は「答えようがない」とうなだれた。

 公判ではまた、預け金づくりで業者に架空発注する品目を「ネタ」、換金した現金を「ザツ」と隠語で呼び合っていたことも明らかになった。預け金の管理は表計算ソフトで行っていたという。木村被告は「税務課に長く在籍した人や上の人はある程度分かっていたと思う」と預け金が慣習化していたと明かした。

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