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4被告、贈収賄認める 石井町汚職で初公判

2010年07月16日

 石井町の一般廃棄物最終処分場の業務委託をめぐる汚職事件で、2件の収賄罪に問われている元同町議松尾誠作被告(61)と、贈賄罪に問われている同岩佐透被告(60)ら3人の初公判が15日、徳島地裁(佐藤晋一郎裁判官)であり、いずれも起訴内容を認めた。松尾被告の審理は即日結審し、検察側は「強い利欲目的に基づく犯行で、公務員の廉潔性を害した」として懲役1年6カ月、追徴金93万円を求刑した。

 検察側の冒頭陳述によると、松尾被告は2005年の町議会で、前社長らが贈賄罪に問われている廃棄物収集運搬会社「八光海運」(大阪府河南町)と町との随意契約が問題だと発言。以降、業務委託をめぐって住民訴訟を起こされるなどしたため、同社は07年秋ごろ、松尾被告を取り込もうとわいろを贈ることを決め、岩佐被告に仲介役を依頼した。当時、岩佐被告が実質経営していた会社が八光海運の下請けに入り、毎月約260万円を得ていたという。

 松尾被告は08年2月、八光海運に有利な発言をしてほしいという趣旨と認識し現金50万円を受け取った。同年3月議会での発言後も、岩佐被告に「金をもらわないといけない」と言い、さらに現金30万円を受領。同年6月、九州旅行の接待も受けたという。

 被告人質問で松尾被告は、過去に選挙で4回落選して「裕福ではなかった」と発言。捜査段階ではパチンコやスナックでの遊興費に充てたとしていたわいろの使途について、「50万円は長女が大学院に通う費用に使い、あとの30万円は一部飲み代に充て、それ以外は(自分の会社で働く)長男の給与に使った」と供述を変えた。

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