強盗致傷罪と覚せい剤取締法違反罪に問われている高知市一宮西町4、無職、林保利被告(61)の裁判員裁判の判決公判が15日、高知地裁であり、平出喜一裁判長は懲役7年(求刑・懲役9年)を言い渡した。
判決によると、林被告は仲間2人と共謀し、売上金を奪う目的で昨年5月21日午後11時50分ごろ、同市一宮南町1の四国銀行一宮支店前の路上で、夜間金庫に預け入れようとした近くのパチンコ店の男性店員2人を木刀や鉄の棒で殴打し、右手を骨折させるなど大けがを負わせ現金約147万円が入った手提げバッグを奪った。
平出裁判長は「(林被告が)金銭に困って犯行に加わったというが、それは虚偽の申告をし、生活保護が打ち切られたためであって動機に同情の余地はない」と断罪した。
また、林被告の犯行度合いについて、平出裁判長は「(林被告は)凶器となる鉄棒の入手にも関与し、2人が凶器を用いて執ように暴行することは認識できていた」として、弁護側の主張を退けた。一方、被害者に謝罪の言葉を述べ、直接暴行にも及んでいないことなどをあげ、仲間2人より責任は軽いとした。【黄在龍】
毎日新聞 2010年7月16日 地方版