高木マニア堂

何となく思いついたこと、目についたことをツラツラと…。

220:ヒクソンvs安生を思い出してみる

スポーツ2010年07月16日 09:00 | フォルダ : 

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<2009年7月=東スポ・プロレス格闘技サイト「プロレスマニア堂」より>

 合法、違法も含めてインターネットの動画サイトの充実ぶりは凄い。特
にコアなファン層に支えられるプロレスや格闘技は、随分とレアな動画が
ウェブ上に転がっていたりする。

 そんな中、所有者の管理が行き届いているのか? 今も門外不出となっ
ているのが、1994年12月7日、UWFインター(当時)の安生洋二が米ロ
サンゼルスのヒクソン・グレイシー道場に「道場破り」を仕掛けた際の映像
だ。

 安生惨敗の情報は、すぐに日本に伝わってきた。海外通信員からの写真を
見ると、ヒクソンに絞め落とされ、さらに顔面を殴打された安生は顔面血ま
みれ。さらに気管を強烈に圧迫され続けた直後らしく、両目は真っ赤に充血

していた。

 その後、UWFインター、そしてヒクソンと関係の深い修斗協会と、両陣
営から連絡が入るが、その言い分は微妙に違っていた。

 そこでヒクソンから要望を受けたUSA修斗協会・中村頼永代表の夫人が、
道場破りの模様を撮影したビデオテープを手に緊急来日。7月12日の夕刻、
スーパータイガー・センタージム(埼玉・大宮)に報道関係者を集めて前代
未聞の上映会
を実施したのだった。

 中身は予想以上の凄惨さ。周囲をズラリとヒクソン門下生に囲まれつつ戦
い始めた安生は、先制のローキックをかわされ胴タックルで倒される。

 あとはヒクソンによる残酷ショーの始まりだ。馬乗り鉄拳から逃げようと
しても、道場隅のブロック壁やら、手すりにまで押し込まれて鉄拳を浴び続
ける。マット上に引きずり戻されて、さらに鉄拳連打。後頭部にヒジをもら
い、チョークスリーパーで絞め落とされ、最後はヒクソンに背中を蹴られて
カツを入れられる
始末だ。

 血まみれの安生は、声にならぬ、うめき声とともに号泣。安生に握手を求
めたヒクソンは「動かぬ証拠として、必要以上にアンジョーの顔面を殴った」
と吐露。動かぬ証拠として、代理人の中村氏にビデオを託し、日本での上映会
へと至ったのだった。

 上映会からの帰路、修斗の創始者・佐山聡(初代タイガーマスク)の車で、
大宮から池袋まで送っていただいた。その車中、ヒクソン攻略法などをたず
ねてみたが、佐山氏の言葉は「今の日本のプロレスラーの技術では無理。残
念だけど、相手を倒す技術においてヒクソンは数段階、上をいっている」

キッパリと断言していた。

 その時、佐山氏の付け人兼運転手を務めていた青年が、普段はニコニコし
ているのに妙に神妙な面持ちで佐山氏の言葉に聞き入っていたことを思い出
す。その青年の正体とは――。

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