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【芸能・社会】

パク・ヨンハさん献花式 1万4200人がお別れ

2010年7月19日 紙面から

パク・ヨンハさん献花式の祭壇。遺影にはミニアルバム「ONCEINASUMMER」のジャケット撮影時に韓国で撮られた写真が使われた(中嶋大撮影)

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 6月30日に自殺した韓流スター、パク・ヨンハさん(享年32)の一般献花式が18日、東京・丸の内の東京国際フォーラムAで開かれた。午前5時ごろからファンが続々と会場を訪れ、開始時刻の午前10時には約4000人が長蛇の列。終了した午後6時20分までに約1万4200人がパクさんと“最後のお別れ”をした。

 本来ならば、パクさんはこの日、この会場でコンサートを開く予定だった。ステージにはドラムスや愛用ギターなど、先月19日からスタートしたツアーのセットが再現された。だが、そこに主の姿はなく、中央に温かくほほえみかけるパクさんの写真と、故人が大好きだったカラーなどの花が飾られていた。

 遺作となったアルバム「STARS」(6月9日発売)の音源が流れる中、女性ファンたちはパクさんの遺影と対面すると「うぅっ…」と言葉にならないおえつを漏らし、ハンカチで何度も涙をぬぐいながら、会場でしたためたメッセージカードとともに白いカーネーションを祭壇に供えた。

 長女とともに千葉県市原市から来たパートの女性(55)は「3年前に主人を交通事故で亡くしたんですが、パクさんの笑顔に癒やされて今まで救われてきました。また大切な人が天国に行ってしまいました。すごく悲しいけど、今はゆっくり休んでほしい」と唇をかんだ。

 また、この日のコンサートに来場予定だったという川崎市の主婦(39)は「お父さんの病気のこととか、最後までギリギリのところで頑張ってたんでしょうね。私たちはそれが分かっていたら、何年でも待ちますよ。もう少しファンに甘えてほしかった」と、やり場のない怒りと悲しみをこらえながらも「たくさんの幸せをありがとう。これからもずっと大好きです!!」と生涯ファンでありつづけることを誓っていた。

 他国のアーティストの献花式が日本で開かれるのは極めて異例。その温厚な人柄と優しいスマイルが多くの日本人に愛されていたことがあらためて証明された。

◆遺族代表パク・へヨンさん ポストカードにファンへのメッセージ

 一般献花に先駆け、パクさんの母と姉、義兄ら遺族と、日本の所属事務所の先輩で、故人と親交が深かったつんく♂(41)が祭壇に花を手向けた。

 また、来場者に配られたポストカードの表には、パクさんの最後の公の場となった6月26日の川口総合文化センターリリアホールのコンサート時の写真、裏面には遺族代表の姉パク・ヘヨンさんのメッセージが添えられていた。

 ヘヨンさんはファンに向けて「私たち家族には喜びであり、誇りであったヨンハを胸の中におさめて、あの空で輝く星となって永遠に私たちと一緒にいてくれることを信じています」などとつづっており、会場出口でカードを受け取ったファンたちの涙を再び誘っていた。

 

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