「オリックス2‐4ソフトバンク」(18日、京セラ)
ヒートアップしないから、ヒートアップしてしまう。あってしかるべき執念が、オリックス・岡田監督の目には届かない。球宴を5割以上で折り返すには1敗もできない大切な試合での負け方に、どうしても納得がいかなかった。
1点をリードしての六回だ。先発・近藤が先頭の田上を歩かせ、その後1死二塁となる。続く本多に、初球を右前に運ばれ、この打球を浜中がファンブルして同点。さらに小久保にも勝ち越し適時打を許し、これが決勝点に。
借金を抱えて球宴を迎えることが決まり「今の状況じゃ…」とやむなしの表情を見せた指揮官。その状況も、力不足、故障者続出というものでないところに頭を抱える。
何よりも「そういう(負けられない)気にならんかな。点取られても簡単やんか」と、淡々と試合が悪い方向へ進んでしまうことが、やるせない。「防ごういう気がないから、腹立ってくる」と、怒りをにじませて振り返った。
ベンチ内では「次、頑張れ」と励ましの声が飛び交った。しかし岡田監督は「ないって、次なんか。何十回繰り返しとるんや」と、こんな時だからこそ一層の奮起を促した。
(2010年7月18日)