相撲界ガラス張り「意見交換会」開催へ
日本相撲協会が、約250人の協会員で「意見交換会」を開くことになった。村山弘義理事長代行(73)が18日、理事会の承認を得て、正式発表した。8月20日に東京・両国国技館で行うもので、親方衆、十両以上の力士、行司、若者頭、世話人、呼び出し、2等以上の床山が対象になる。
村山理事長代行 協会を取り巻く状況、事実関係についてまず共通認識を持ちましょうと、そして何が問題としてあったのか、理解を持ちましょうと。その上で協会員自らが協会再生を進めていく主体となれるようにしようと、これが意見交換会を行う目的です。
協会の再生を目指す「ガバナンス(組織統治)の整備に関する独立委員会」で議論された内容も説明する予定。具体的な進行方法は今後煮詰め、会のとりまとめは武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)が務める見込み。まずは、説明した内容についての質問や意見を求めることから始めるという。
ある十両格行司は「いろんな外部の組織ができても、僕らは新聞でしか知らないことばかり。師匠あての紙を見せられ、何も説明がない。みんなで集まって、聞いたりできるのはいいことだと思う」と話した。協会トップが対策に追われている事情を、現場でも当事者意識を持ってもらうことも狙いの1つになる。
二所ノ関理事(元関脇金剛)は「疑心暗鬼になっている部分もみんなあったと思いますから、非常にいいアイデアだと思っています」と話した。まずは1回目を開き、2回目以降は、力士だけ、もしくは親方だけを集めて行うなど、より意見交換しやすい工夫を凝らしていくという。
理事会や独立委がいくら改革案を提言しても、力士らの意識改革なくしては、何も事態は変わらない。意見交換会は、きっかけづくりの会になる。【佐々木一郎】
[2010年7月19日9時4分 紙面から]
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