参院自民、発言力アップ ねじれ背景に、党内外で参院選で改選第1党となる勝利を収めた自民党内で、参院執行部の発言力がにわかに増している。「ねじれ国会」最前線の攻防を担う上、衆院側との勢力差が大幅に縮まったためだ。“参院のドン”と呼ばれた青木幹雄前参院議員会長の引退で「落日」とささやかれた参院自民だが、短期間で息を吹き返した格好だ。 参院での与野党逆転を受け、議長ポストを野党が取るべきだとの声が衆院側で強まっていた14日、尾辻秀久参院議員会長と谷川秀善参院幹事長は谷垣禎一総裁を党本部に訪ね、「参院のことは参院が決める」とくぎを刺した。 名誉職的な議長より、実質的な権限を持つ議院運営、予算両委員長ポストを狙った方がいいとの判断に加え、いきなり与野党対立が「抜き差しならなくなる」(参院幹部)事態は、長丁場の国会攻防を考えると得策でないとの思惑もあった。 野党議長論を、新興勢力のみんなの党が言い出したのも面白くない様子で、自民参院幹部は「みんなの党は11議席。うちは84議席。言われたから乗るのではなく、主導権はうちが握るべきだ」。 【共同通信】
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