H2A:打ち上げ成功 金星探査機「あかつき」無事分離

2010年5月21日 7時26分 更新:5月21日 11時23分

金星探査機「あかつき」などを搭載し、打ち上げられたH2Aロケット17号機=鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターで2010年5月21日午前6時58分、和田大典撮影
金星探査機「あかつき」などを搭載し、打ち上げられたH2Aロケット17号機=鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターで2010年5月21日午前6時58分、和田大典撮影

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は21日午前6時58分、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから、日本初の金星探査機「あかつき」など六つの衛星を搭載したH2Aロケット17号機を打ち上げた。約27分後にあかつきを無事分離し、打ち上げは成功した。H2Aロケットでは7号機以降、11機連続の成功。

 南東方向に打ち出された17号機は、約2分後に固体ロケットブースターを切り離し、約12分後から順次、衛星を分離する信号を出した。

 あかつきは総開発費約150億円。分離後、12月7日に金星の周回軌道に到達。約2年間、金星の大気を観測する。

 17号機には、宇宙空間で14メートル四方の薄い膜の帆(ソーラーセイル)を広げ、太陽光の圧力を受けて燃料なしで航行する宇宙ヨット「IKAROS(イカロス)」も副衛星として搭載。月より遠い宇宙で帆の展開に成功すれば、世界初となる。

 また、大学や民間企業などが製作した小型衛星4基も相乗りしている。現行の公募制度による相乗り衛星の打ち上げは、15号機に続き2回目。【川島紘一】

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