ルイジアナ州ニューオリンズ(CNN) 米メキシコ湾の原油流出事故で、国際石油資本(メジャー)の英BPは15日、原油流出を食い止めるために新たに設置したキャップの圧力テストを開始してバルブを閉めたところ、海中への流出が止まったと発表した。原油流出が止まったのは4月の事故発生以降初めてとなる。
このキャップは原油が流出した油井内の圧力を測定する作業の一環で試験的に設置されたもの。キャップのバルブをひとつずつ閉めながら流出防止システムの中の圧力を測定していく。十分な高圧が維持できれば、原油のもれが生じていないことになり、原油流出を食い止めることが可能であることを意味する。
しかし、このキャップでは長期的に原油流出を阻止することは不可能とされており、最終的に原油流出が完全に食い止められるのは、別の坑道を掘って流出を止める「救助井」 掘削作業が完了する予定の8月と見込まれている。
テスト終了後はキャップのバルブを開き、パイプで直接くみ上げた原油を海上の流出原油回収船に送り込む作業を再び開始する。
BPのサトルズ最高執行責任者(COO)はCNNに対し、原油の流出を止められたようだが、「喜ぶにはまだ早すぎるだろう」と述べている。
原油流出が止まる様子