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メキシコ湾の原油流出止まる 英BPが発表 オバマ大統領も歓迎
このニュースのトピックス:米国
【ワシントン=渡辺浩生】米南部メキシコ湾の原油流出事故で、英メジャー(国際石油資本)BPは15日午後(日本時間16日早朝)、海底の油井からの原油流出が止まったと述べた。油井に取り付けられたふたのバルブ(開閉弁)を閉じたところ、停止したもので、4月20日の石油掘削施設爆発事故以来、流出が止まったのは初めて。
事故は米史上最大の環境汚染と沿岸地域の大きな経済被害をもたらしたが、政府とBPが続けてきた封じ込め作戦の最大の進展となった。オバマ大統領は「明るい兆し」と歓迎した。
BPは同日、油井に新たに取り付けたふたの機能と密閉性を調べる試験を開始し、3カ所のバルブをゆっくり閉めていった。バルブの閉鎖によって原油の漏出が停止したことが確認され、BP当局者は会見で「メキシコ湾に油が流れ出ていないことをうれしく思う」と発表した。
ただ、試験は最大48時間をかけて、油井内の圧力状態を詳細に調べる予定で、その結果、政府とBPがバルブの閉鎖を続けるか否かを判断するという。
BPは並行して油井に向けて2カ所の救援井戸を掘り進めており、月末にも完成する見込み。流出を完全に封じ込めるには、これらの井戸を通じて油井にセメントを流し込むまで待つ必要がある。