東証:一時1万円割れ NY株300ドル超下落

2010年5月20日 21時22分 更新:5月20日 23時47分

一時、3カ月ぶりに1万円を下回った東京株式市場=東京都中央区で2010年5月20日午後3時すぎ、小林努撮影
一時、3カ月ぶりに1万円を下回った東京株式市場=東京都中央区で2010年5月20日午後3時すぎ、小林努撮影

 東京株式市場は20日、欧州の信用不安を背景にした円高・ユーロ安を受け、日経平均株価が大幅に続落し、取引時間中として2月10日以来約3カ月ぶりに一時1万円の大台を割り込んだ。

 日経平均の終値は前日終値比156円53銭安の1万30円31銭で、終値としては2月16日以来の低水準。

 ドイツ政府がユーロ圏国債の空売りを禁止して、欧州の金融システムへの懸念が台頭。前日の欧米株価が軒並み下落した流れを受け、東京市場は幅広い銘柄で売りが先行した。為替市場でも円相場が一時1ドル=90円台と東京市場として3月24日以来、約2カ月ぶりの円高水準となり、対ユーロでも1ユーロ=112円台まで円高が進んだ。

 欧州市場では20日昼、「欧州各国当局が、ドイツに続き、空売り規制を導入する」との情報が流れ、株式やユーロが一気に売られ、英仏独の主要株式市場は一時、前日終値比、3%近く急落した。

 同日、ニューヨーク株式市場も、欧州での市場規制強化の動きを受けて投資家のリスク回避姿勢が強まり急落。ダウ工業株30種平均は一時、前日終値比300ドル超値下がりし、1万100ドル台で取引されている。欧州での信用不安深刻化への懸念が強まっていることに加えて、取引時間前に発表された米雇用関連の指標が、市場予想に反して大幅に悪化したこともあり、市場参加者の間に不安が広がった。

 円相場は対ユーロで前日終値比4円以上円高・ユーロ安の1ユーロ=109円台を付けた。109円台は、01年11月以来、8年6カ月ぶりの円高・ユーロ安水準。

 投資家のリスク回避の動きを反映し、原油先物相場も急落。指標である米国産標準油種(WTI)の6月渡しは一時、前日終値比2ドル超も下落し、67ドル台後半をつけた。【大久保渉、ロンドン会川晴之、ワシントン斉藤信宏】

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