介助犬訓練センター 景気の低迷で先行き不安・・・
10.07.19
長久手町にある介助犬の訓練センター「シンシアの丘」が
開設から1年たちました。
この施設、運営費のほとんどを寄付で賄っていますが、景
気の低迷で、介助犬の育成に課題を抱えていました。
19日は介助犬の能力の高さを知ってもらおうと、訓練施設
が一般に公開されました。
介助犬は、体の不自由な人の日常生活を助けるため、特別
に訓練された犬のことで、訓練施設は全国でここしかありま
せん。
「賢いワンちゃんだなと思いました」
「かわいかった」(見学した人)
しかし施設は今、大きな悩みを抱えていました。
「一番大変なのは、寄付金集め・資金面です。寄付で賄う事業
は、経済情勢の影響を一番受ける」
「ひっきりなしに動いて、皆さんにお願いしている現状です」
(介助犬総合訓練センター 高柳友子事務局長)
現在、この施設では、ゴールデンリトリバーなど20頭を訓
練していますが、訓練にかかる費用は、1頭あたり年間250
万円から500万円。
さらに人件費や光熱費などを含めると、施設の運営には、年間お
よそ1億円の資金が必要といいます。
さらに介助の育成の難しさは、時間をかけても、全てが介助
犬になれるわけではないということです。
「全体の3?4割が介助犬になれる犬」
「20頭いて、すべてが介助犬になれるわけではない」
(介助犬総合訓練センター 高柳友子事務局長)
高い環境適応能力が求められる介助犬。
この1年でデビューできたのは、わずか3頭だけでした。
日本介助犬協会によりますと全国で1万5000人が介助犬を
必要としていますが、需要に追いついていないのが現状です。
「介助犬が、本当に障害者の生活に不可欠な存在だと知って
ほしい」(介助犬総合訓練センター 高柳友子事務局長)
介助犬にもっと関心をもってもらうことで、寄付が増えれば・・・
19日の催しには施設側の切実な願いが込められていました。