和歌山市園部で98年に発生し4人が死亡した毒物カレー事件で、殺人罪などに問われて09年5月に死刑が確定、再審請求中の林真須美死刑囚(48)の弁護団は18日、林死刑囚の毛髪に付着した検察側のヒ素鑑定に矛盾があるとし、ヒ素の有無を調べる再鑑定を今年3月に裁判所に請求したことを明らかにした。9月には新証拠を盛り込んだ再審請求補充書を提出するという。
大阪市中央区であった林死刑囚の支援集会で説明した。カレーにヒ素を混入したなどとされた林死刑囚の毛髪からは、2種類の鑑定でヒ素が検出され、物証の一つとなった。
毛髪鑑定請求書によると、同一の毛髪にもかかわらず2種類の鑑定で付着個所が数ミリ異なる▽外部から付着したとされるにもかかわらず、ヒ素が先端部でなく毛根部分に近い個所に付着している--と指摘している。【岡村崇】
毎日新聞 2010年7月18日 21時49分(最終更新 7月18日 23時40分)