現在位置:
  1. asahi.com
  2. スポーツ
  3. 野球
  4. プロ野球
  5. 記事

プロ野球

プロ野球メニューをスキップ


ハーパー、先月加入の「救世主」11試合で5発

2010年7月19日11時23分

(18日、横浜8―7巨人)

 がに股の193センチ、112キロの巨漢がはじき返したボールが右中間スタンドへ消えた。横浜のハーパーが逆転サヨナラ満塁アーチ。人さし指を立てながらダイヤモンドを駆け足で回り、本塁で仲間から冷水をぶっかけられる手荒い祝福を受けた。

 敗戦ムード濃厚で迎えた9回。安打と2四球で1死満塁の場面で打席へ。制球が定まらずいらだちを隠せない巨人・クルーンの初球をすくい上げた。「手の届く範囲なら振ろうと思っていた。打った瞬間、手応え十分だったよ」。顔を上気させて喜んだ。

 メジャー経験がなく、マイナーで10年間を過ごした28歳。6月中旬に球団の入団テストを受けて合格、年俸は出場試合数に応じた出来高払いで最高1千万円(金額は推定)だが、合流11試合で打率4割8分7厘、5本塁打、13打点と今のところの働きぶりはけた違いだ。

 父・ブライアンさんは1991年のワールドシリーズ制覇に貢献した元ツインズの正捕手。毎日のように電話し、「球をよく見ろ。そして野球を楽しめ」と助言を受ける。選球眼が良く、広角に打ち分けられる打撃は日本野球に合う。杉村打撃チーフコーチは真顔で「彼は救世主だ」。

 劇的なサヨナラ勝ちでチームは5月21日以来の連勝。加えて2年ぶりに巨人3連戦に勝ち越した。「(巨人のような)重量打線にみえてきた。自信になる」と尾花監督。借金23で断トツの最下位に沈むチームに一筋の明るい光が差してきた。(金子智彦)

 ●クルーン(巨) 9回、3点差を守りきれず、今季2敗目。「これが野球。最後の球はもっと内角を狙ったが、外に行ってしまった」

検索フォーム

おすすめリンク

プロ野球チームから大学、高校野球、都市対抗野球の応援歌まで多彩に集めた究極の決定盤

現役最年長投手が語る渾身の配球論

日本一多忙なプロ野球球団マスコット。自叙伝、写真集、DVD…


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介