F2戦闘機を追加調達 FX選定難航で防衛省検討 中国脅威に防空を穴埋め
2010/07/19 00:59更新
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次期主力戦闘機(FX)の機種選定の遅れを受け、防衛省がF2戦闘機の追加調達を検討していることが18日、分かった。中国が航空戦力を近代化させていることを踏まえ、防空体制に空白が生じるのを防ぐ狙いがある。平成23年度に終了予定だったF2の生産が途絶えれば、戦闘機の生産・技術基盤が失われるとの防衛産業の懸念もくむ措置でもある。
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記事本文の続き FXは老朽化した航空自衛隊のF4の後継機で、約50機を導入する。防衛省がF2の追加調達の検討に入ったのは、FXの選定の遅れに加えF4の退役も数年後に迫っているなかで、防空に穴を空けないための「次善の策」といえる。調達数は20機程度を想定。決定すれば23年度予算案の概算要求に盛り込む。
FXの機種選定は平成18年に本格化し、防衛省は当初、米空軍の戦闘機F22ラプターを本命視した。F22は第5世代機と呼ばれる最新鋭で、レーダーに捕捉されにくいステルス性の高さが特長だ。だが米国はF22の輸出を認めず、昨年4月には調達中止も発表し機種選定は振り出しに戻った。
現在の候補は米英などが共同開発中のF35ライトニング2、米国のFA18E/F、欧州共同開発のユーロファイターの3機種。防衛省はF35を有力視するが、開発・運用試験の段階で、量産は早くても28年ごろからと見積もられている。
追加調達の検討を迫られているのは、中国の航空戦力の増強も影響している。中国はSu27やJ10などの導入・生産を進め、F2と同じ第4世代機の保有数は約350機。約140機ある在日米空軍機でカバーするものの、F2にF15を加えた空自の第4世代機は約290機しかなく、水をあけられている。中国は第5世代機も31年ごろに運用を始めるとの分析がある。
現行計画では、F2は23年度に最終機の生産が終わる。戦後、戦闘機の国内生産を再開して以降、初めて途絶えることになる。F35のライセンス生産の見通しも立たず、防衛産業側には「F2の生産を継続しなければ、生産ラインの維持と技術者の確保は困難だ」(大手メーカー幹部)との危機感が強い。
ただ、F2は本来、地上や海上の目標を攻撃する支援戦闘機。レーダーなどの性能の差から、敵の航空機を迎え撃つ迎撃戦闘機のF15に比べて防空能力は劣るとされるが、「データ通信システムで対処力を向上できる」(防衛省幹部)との指摘もある。
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