口蹄疫:民間種牛の殺処分始まる…宮崎

2010年7月17日 11時32分 更新:7月17日 13時2分

 宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、同県高鍋町の畜産業、薦田(こもだ)長久さん(72)が保有する種牛6頭の殺処分が17日午前、始まった。これにより川南町など被害が集中した県央部に残されていた薦田さんの農場を中心とする半径10キロ圏内の移動制限区域は18日午前0時に解除される見通し。

 解除されれば移動・搬出制限区域は宮崎市を中心とした1カ所だけとなり、新たな感染が出なければ、27日にも県内全域で解除される。

 17日午前10時半ごろ、薦田さんの農場に現地対策本部の篠原孝副農相も姿を見せた。「すいませんでしたと(薦田さんに)お伝えした」と話した。

 種牛はトラックで2頭ずつ埋却地に運ばれ、殺処分・埋却される。薦田さんは自宅に残ったが、家族らが手向けの花束を埋却地に供えた。

 民間種牛問題を巡っては、薦田さんが「種牛は公共性がある」として県の殺処分勧告を拒否。勧告を出した東国原英夫知事も一時、助命に動いたが、断念。薦田さんに再度、殺処分に応じるよう求めていた。制限区域解除に影響することなどから、薦田さんが16日、「県民に迷惑を掛けるわけにはいかない」と殺処分受け入れを表明していた。【小原擁】

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