暴力団関係者との同席報道について語る貴乃花親方=三重県桑名市内の貴乃花部屋
暴力団関係者との会食などが報道された大相撲の貴乃花親方(37)=元横綱貴乃花=が17日、愛知県体育館で、村山弘義理事長代行(73)=元東京高検検事長=と1対1で面接。会食同席の事実などをあらためて全面否定した。調査を進めている特別調査委員会からの報告と併せて、村山代行は“問題なし”に近い心証を示した。18日の理事会でも議題に上る。
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約50分間の事情聴取は“シロ”に近い心証だった。打ち出し後、村山代行は「四国の件については(調査委から)調査が終わっていると報告を受けている。(親方と暴力団が)一緒にいたとは思えない」と説明した。
貴乃花親方は昨年6月、新弟子勧誘で訪れた愛媛県で保護者らと一緒に食事をした際、暴力団関係者が同席したと報じられた件について「今日の時点ではお話しできない」と多くを語らなかった。村山代行によると「そういう筋の人がいたとは思えない」と否定したという。
並行して行われた調査委の事情聴取でも、貴乃花親方は暴力団との同席・交際を否定した。また、17日に「2008年に神戸市内でのイベントで山口組の2次団体幹部と同席した」と一部で報じられた件についても調査委は調査を始め、貴乃花親方は否定した。
調査委は最終結論を「20日ごろ出す予定」と発表。18日の定例理事会で結論は出ないとみられるが、村山代行は「(神戸の件を念頭に)自分の息子の結婚披露宴なら出席者を吟味するけれども、(出席者が)1000人もいて(暴力団が)隅にいたのとは話が違う」と、貴乃花親方に同情的な発言もしている。
現時点で貴乃花親方に厳罰が下る可能性は低そうだ。
(2010年7月19日)