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◆J1第13節 F東京2─2神戸(17日・味の素スタジアム)神戸のFW大久保嘉人(28)が、南アW杯の日本代表メンバーの帰国後初ゴールを決めた。1点を追う後半ロスタイム、「コロコロPK」で貴重な勝ち点1をゲットした。
大久保は冷静だった。「キーパーが先に動くかなと思ったけど、動かなかった」。終了間際、G大阪の日本代表MF遠藤のお株を奪うコロコロPKは、GK塩田の手の先をすり抜け、ゴール右隅に吸い込まれた。「全部入ってるね」と、3月14日の広島戦(ホームズ)で決めて以来、2度目の必殺技は、土壇場で勝ち点1をもたらした。
前半を0―2と、苦しい展開で折り返した。「試合の主導権を握っていこう」。大久保はチームメートにゲキを飛ばし、後半に臨んだ。4―2―3―1から4―1―4―1へのシステムの変更も功を奏した。後半39分、MFボッティが放ったループシュートがゴールに吸い込まれ、敗色濃厚だったムードが一転した。
「後半はいい試合してたので、いけるかなと思った」と主将も可能性を感じていた。後半ロスタイムのセットプレーでは、GK榎本も攻撃参加。F東京DF森重のハンドを誘い、自身の劇的なPKにつながった。
W杯ではゴールは決められなかったが、得たものは多かった。8日に合流後は「もっと自信を持ってやっていくべき」とチームメートに積極的に声をかけた。三浦監督からは「燃え尽きが心配」とメンタル面を不安視されていたが、しっかりフル出場。「最後は気持ちで走った。反動も大丈夫でしょう」と不安を一掃した。
PKながらW杯日本代表メンバーの帰国後1号ゴール。チームは暫定15位と依然として苦しい状況だが、次節の大宮戦(25日・ホームズ)に向け「勝ち点3を取る」と大久保は強気。貴重な勝ち点をつかみ、確かな自信をつけた。
(2010年7月18日12時23分 スポーツ報知)