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最後の「聖地」予選落ち、さよならワトソン…全英オープン

 ◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 第139回全英オープン第2日(16日、セントアンドリュース・オールドコース=7305ヤード、パー72) 【セントアンドリュース(英国)17日】歴代2位の大会通算5勝を誇るトム・ワトソン(60)=米国=が、聖地・セントアンドリュースに別れを告げた。16日の第2ラウンド(R)を通算4オーバーで予選落ちした後、次回に当地で行われる2015年大会に出場しないことを明言した。ルイ・オイストハイセン(27)=南ア=が12アンダーで首位。日本勢は石川遼のほか谷口徹(42)=フリー=、宮瀬博文(39)=IASS=が予選を通過した。

 午後10時にもなろうかというのに、18番の右サイドは人で埋め尽くされていた。ワトソンはティーショットを打った後、名物のスウィルカン・ブリッジにキスをした。05年大会限りでレギュラーツアーを引退したジャック・ニクラウスがポーズを取った伝説の橋。「アーノルド(パーマー)やジャック(ニクラウス)が最後の全英で上っていたことを思い出したよ」。2分近く橋の上でたたずみ、帽子を取って大声援に応えた。

 18番ではピン左手前40ヤードからの第2打を、パターで10センチに寄せるスーパーアプローチでバーディー締め。2打及ばず予選落ちとなったが、最後まで衰えぬ技を披露した。同組の石川にドライバーのキャリーでは及ばないが、ランを計算した緻密(ちみつ)なショットで、飛距離は互角にわたり合った。「今日イーブンで回れればあと2日プレーできたのに」と悔しそうな表情も見せた。

 ターンベリーで行われた昨年大会でプレーオフのすえ敗れたが、その戦いぶりが主催者のR&Aを動かした。これまで「60歳以下」と明記されていた歴代優勝者の出場資格が64歳まで繰り下げられた。2014年までの出場資格を得て、あと数年は全英に出場する予定だが、5年後の聖地には別れを告げた。

 「最初はこのコースが好きじゃなかったが、多くのことを学んで好きになった。不運も幸運もすべてゴルフだということを。ここは自分を試してくれる。私は難しいテストが好きなんだ」。全英は歴代2位の5勝も、セントアンドリュースでは84年の2位が最高だった。「やり残したことは全くない」。記録にも記憶にも残る名選手は、夕闇の中で静かに聖地を去った。

 ◆トム・ワトソン 1949年9月4日、米ミズーリ州カンザスシティー生まれ。60歳。71年にプロ転向し、75年全英初優勝。77年はマスターズ、全英の2冠。メジャー通算8勝(マスターズ2、全米オープン1、全英オープン5)は歴代6位。88年に殿堂入りし、現在は米シニアを主戦場としている。

(2010年7月18日06時02分  スポーツ報知)

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