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[20386] 逃れられない輪廻の輪(ネギま オリ主 ループモノ)
Name: LAHILE◆087ee57e ID:82f5f2f4
Date: 2010/07/17 21:42
 この作品には以下の成分が入っています

 ・オリ主
 ・ループモノ
 ・最強ではないが結構強い
 ・設定改変

 これらの成分にアレルギーを持っている人は戻った方がいいかもしれません。

 そして、作者はネギまの原作を持っていません。
 すべて二次創作からの知識から書いておりますので、こんなキャラじゃない、とかこんな口調じゃないぞ、という場合がございます。

 誤字・脱字・可笑しい表現がございましたら、報告していただけると幸いです。



[20386] 第一話 満月の夜、死神に出会う
Name: LAHILE◆087ee57e ID:82f5f2f4
Date: 2010/07/17 21:47
「ん―――――」

 満月から降り注ぐ光によって目が覚めた。
 体を起してみると、背中に着いた葉っぱやら砂がハラハラと落ちるのを感じた。

「―――ってちょっと待て」

 オカシイ。
 なぜ俺はこんな所で眠っているのだろうか。
 起きたばかりの脳は怠惰な働きしかせず、頭の中に霧が掛かったように思い出せなかった。

「ここって、森だよな…」

 周りには木、木、木。
 生憎、こんな森など俺は知らないし、見たこともない。
 当たり前だ。
 なんせこんな大自然なんて田舎や外国ぐらいで、都会に住んでいる俺には無用の光景のはずだ。

「一体どうなって―――――」

「ほう、お前が件の侵入者か」

「え―――」

 体中に悪寒が走った。
 あれはヤバい、逃げろ! と俺の生存本能がガンガンと警鐘を鳴らしていた。
 まるで錆びついた玩具のようにギギギと後ろを向く。

「ふん、どんなヤツかと思えば―――」

 そこには、月をバックに空に浮かんだ少女の姿。
 まさに“美”少女というに相応しい容姿。
 流れるような金色の髪は月の光に照らされてキラキラと光っている。
 まるで、お伽噺の世界に迷い込んでしまったような錯覚に襲われていて、俺はこの時逃げるということをすっかり忘れていたんだ。
 だから――――

「まぁいい。今夜は運が悪かったな侵入者」

「は?」

「今日の私は機嫌が悪いんだ―――」

 殺気。
 実際にそんなことを感じられるほどの達人でも無い俺でも分かる濃密で濃厚な殺気が俺を襲った。
 足はガクガクと震え、その場から一歩も動けない。

「――――生きて帰れると思うなよ?」

 逃げろ逃げろにげろニゲロニゲロ!

「う――――あ」

 逃げなければいけないのに、逃げられない。
 恐怖に飲み込まれた俺は、まるで蛇に睨まれた蛙のようにその場から停止した。

「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック」

 少女の小さな口から紡がれる声。
 天使の歌声のような神聖なる声に聞こえるはずのソレは、俺にとって自分の命のカウントダウンのように思えてならなかった。

「氷の精霊17頭、集い来たりて敵を切り裂け。魔法の射手・連弾・氷の17矢!」

「あ――――」

 少女から放り投げられたフラスコが氷柱へと変わり、俺へと飛んでくるのがスローモーションで見えた。
 逃げる?
 間に合わない
 身を守る?
 どうやってもあんな氷柱を受け止めれるとは思えない。

 衝撃。
 計十七本の氷柱が俺を襲い、貫く。

 だんだんと力が抜けていくのを感じ、俺の意識は暗転した。





「あ…あれ?」

 気が付くと、俺は先ほどまでと同じ場所で寝ていた。

「そうだ! アイツは―――」

 周りを見渡しても、あの少女の姿は見当たらない。

「ハ、ハハハ、アハハハハハハハハッ!」

 何だ、あれは夢だったのか。
 こんな深夜にもかかわらず、俺は思いっきり笑ってしまった。

「そうだよな。あんな魔法みたいなこと――――」

「ほう、お前が件の侵入者か?」

「え――――」

 聞き覚えのある声に思わず振り返ってしまう。

「あ……あ……」

 視界に飛び込んできたのは、ついさっき俺を殺したばかりの少女がつまらなそうに俺を見ている光景だった。

「な…なんで」

「侵入者用の結界が貼られていることすら気付かんとは…
魔力量の割には小物だったか」

 あれは、夢ではなかったのか?

「まぁいい。今夜は運が悪かったな侵入者」

 夢では…なかったのか?

「今日の私は機嫌が悪いんだ―――」

 夢じゃ…ない。

「――――生きて帰れると思うなよ?」

「あ、あぁぁぁぁあああああああああああああああ!!」

 少女から逃げるように走った。
 火事場の馬鹿力、というのだろうか?
 ともかく、いつも走るよりも格段に速く森を駆け抜けながら俺は思う。
 このまま走り続ければ逃げ切れる、と。
 相手は少女なのだ、まず歩幅が圧倒的に違うし、男の俺より体力があるとは思えない。

「ハァ…ハァ…」

 恐怖のあまり、混乱していたんだろう。
 俺は、少女が『飛んでいる』ということをすっかりと失念していたのだ。

「どこへ逃げるつもりだ?」

「な――――」

 ソレは、まるで天使が地上へと降り立ったような幻想的な雰囲気を漂わせていた。

「フン、やはり小物だな」

「そん――――な」

 逃げられない。

「懺悔は済んだか? 済んだならば死ね!」

「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!
氷の精霊17頭、集い来たりて敵を切り裂け。魔法の射手・連弾・氷の17矢」

 俺はなすすべもなく、二度目の死を迎えた。





「アアアアアアァァァァァアアアアアアアアア!」

 絶叫しながら跳ねるように飛び起きた。

「ハァ…ハァ…ハァ…」

 周りを見渡す。
 そこには見慣れた光景。
 先ほどまで同じ光景―――

「に、逃げなきゃ」

 ここにいたら殺される。

 走る走る走る!
 月明かりに照らされた森の中を全速力で走った。
 出口がどこかなんてどうでもいい。
 一刻も早くアイツから逃げないと…

「ガハッ、ハッ、ハッ、ハッ」

 木の根につまずき、転ぶ。

「ハァ…ハァ……ふぅ」

 ジクジクと痛む足を抑え、横にある木にもたれかかった。

「ここまで逃げれば―――」

 追ってこないだろう。
 そう言おうとした俺だったが、その先を告げることは無かった。

「見つけました」

 先ほどの少女とはまた違う声。

「よくやったぞ、茶々丸」

「イエス、マスター」

「仲―――間?」

 後ろから羽交い絞めにされていて振り返ることが出来ない。
 しかし、その会話からこの人物がこの少女の仲間であることが感じられた。

「ククク、どれだけ逃げようと同じ事だ
この魔帆良の結界内ではお前の魔力など筒抜けだ」

「魔…力…?」

 この少女が何を言っているのか全く理解できなかった。
 それでもただ一つだけ分かることは、俺はこの少女達から絶対に逃げられないということ。

「じゃあな、侵入者
今度生まれ変わるのならもっとマシな人生を歩むんだな」

 こうして、俺はまたしても激痛とともに意識を失った。





ニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロ
ニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロ
ニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロ
ニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロ
ニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロニゲロ

ニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイ
ニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイ
ニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイ
ニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイ
ニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイニゲレナイ


―――――ノガレラレナイ


 あとがき

 みなさんお久しぶりです。
 LAHILEと申します。
 狂乱家族日記書かずに何やってるんだと自分でも思っているんですが、バイト中に思いついたこのネタを適当に書いてみたら意外と面白そうだったので投稿してみることにしました。
 それでは、また次回お会いしましょう。


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