裁判所が「法廷での正しい言葉遣い」マニュアル配布

裁判官の暴言が問題となったことへの対策

「耳を傾ける方法」の特別講習も

 最近、法廷では裁判官の暴言が問題となっているが、これを受けて裁判所では、裁判官の言葉遣いを正すための対策に乗り出している。

 ソウル中央地裁は15日、改善策を取りまとめ、「法廷での裁判官の正しい言葉遣い」と題するマニュアル形式の冊子として発行し、刑事部の裁判官に配布したことを発表した。

 改善策には▲法廷での正しい言葉遣いの重要性▲言葉・行動・表情の特性▲法廷での言葉遣いの注意点などが細かく記載されている。

 具体的には、「相手の話の腰を折らない」「神経質な態度を取るのは裁判官の品位を落とす」「“(発言者が)話にもならないことを言っている”という先入観は持つべきでない」などだ。

 裁判所の関係者は、「国民が裁判のプロセスに信頼を置くことが急務であり、この点では共通の認識ができている。そのため今回、改善策を取りまとめた」と述べた。

 ソウル家庭裁判所の裁判官らも、先月中旬から6週間の予定で、毎週1回ずつ「他人の話に耳を傾ける方法」「相手の気分を害さずに話をする方法」などのテーマで講習を受けている。

 今年行われたある裁判では、69歳の訴訟当事者に対して裁判官が暴言を吐いたことが問題となり、最近ではソウルのある裁判所で40代の裁判官が50代の女性に対して、「離婚したのだから黙っていろ」と言うなど、裁判官として考えられないような発言を行った事実が明らかになり、物議を醸した。

鄭智燮(チョン・ジソプ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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