京都祇園祭　華麗な山鉾巡行に観客沸く

　京都の夏を代表する祇園祭は１７日、ハイライトの山鉾（やまほこ）巡行を迎え、豪華絢爛（けんらん）な山と鉾計３２基の祭列が都大路を優雅に進んだ。

　京都市内は久々に晴れわたって夏の太陽が照り付け、この日の予想最高気温は３５度。京都府警によると、午前１１時現在で、昨年を６万人上回る１６万人の観客が華麗な祭列に沸いた。

　午前９時ごろ、「エンヤラヤー」の掛け声とともに稚児を乗せた長刀鉾（なぎなたぼこ）を先頭に祭列が出発。途中、稚児に選ばれた徳力峰雪君（１０）が四条通に張られたしめ縄を一太刀で切り落とすと、沿道から拍手が起こった。

　交差点では、重さ十数トンの鉾が豪快に方向転換する「辻回し」を披露。木製車輪の下に割り竹を敷き詰めて綱を引き、一気に鉾を回す妙技に歓声が上がった。

　山鉾は、長谷川等伯らの著名な作品を原画にした飾り幕のほか、金具や漆で装飾を施し「動く美術館」と呼ばれる。（共同）

　［2010年7月17日11時53分］