サブカテゴリー

PR:

鳩山前首相 “ブレ”衰えず…次期総選挙へ不出馬撤回?

北海道苫小牧市で後援会の会合後、支援者と握手する鳩山前首相
北海道苫小牧市で後援会の会合後、支援者と握手する鳩山前首相
Photo By 共同

 民主党の鳩山由紀夫前首相=北海道9区=は17日、地元・苫小牧市での後援会拡大幹部会で「国益に資する形で、自分自身の身の振り方を考えていきたい」などと述べ、首相辞任時に不出馬を明言した次期総選挙への出馬に含みを残した。普天間移設問題などでの言葉の“軽さ”が災いし退陣に追い込まれたが、一議員になった後も迷走ぶりを露呈した格好だ。

 首相在任中は1度も地元入りしなかった鳩山氏。本来は首相辞任の経緯や次期衆院選不出馬を決めた理由を説明する場だったが一転、後援会の慰留を受けこれまでの“引退宣言”を翻意するような発言が飛び出した。

 役員会で「引退しないで」「普天間基地の問題に責任を持つべきだ」などと相次いだラブコールに気をよくしたのか、「沖縄の問題も、言いっ放しで“辞めたからおしまい”ではない」などと話したほか、「“日ロの領土問題解決など(議員)バッジを外して本当にできるのか”という声があるのも事実。後援会の皆さまともよく相談し、来年の統一地方選(4月)をめどに結論を出していきたい」など色気を示した。

 一方、参院選については「大惨敗。先行きが見えづらい厳しい情勢だが、こんな時こそ党が一致団結しなければならない」と総括した。

 「政権交代」が現実味を帯びてきた昨年7月、鳩山氏は首相退任後の総選挙には出馬しない考えを報道陣に明らかにしていた。さらに、今年5月末の辞任時には、あらためて次期衆院選への不出馬を表明。これらの発言に後援会の幹部は「首相まで務めた代議士の発言は重く、理解せざるを得ない」などと容認していた。

 在任中には、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で「最低でも県外」「5月末には決着する」などと自信を見せていたが、ふたを開けてみれば結局は現行案のまま。昨年8月の衆院選で強調していた高速道路無料化のマニフェストも実施できないまま、約8カ月で首相を投げ出してしまっていた。

 18日も室蘭市などでの会合に出席する予定になっており、発言が注目される。

 ▼浅川博忠氏(政治評論家) 期待していたほど菅直人首相の実力がなかったことで、鳩山氏はなくしていた自信を取り戻したのだろう。党内では新たな勉強会が立ち上がるなど、鳩山グループの分派活動も始まっており、今ならまだ軌道修正できると判断した。自分のライフワークである北方領土問題を前進させ“復権”を図るつもりだろう。

 ≪過去の“ブレ発言”≫▼09年7月 民主党代表時代、一度発表したマニフェストについて「あれは政権政策集で正式なものではない」と述べたが3日後の講演で「マニフェストを3日前に国民にお知らせした。それは4年間で私たちが何をやるかということを誓ったもの。国民の皆さん方と私たちの契約です」と一転。

 ▼10年6月 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で「5月末までに決着させる」「最低でも県外」といっていたが、結局は現行案に逆戻り。「選択として間違っていなかったと言ってもらえると信じる」と自らは首相を辞任。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年07月18日 ]

関連ニュース

読み込み中..

PR

関連写真

読み込み中..

ニュース

注目オークション


クイックアクセス
スペシャルコンテンツ

このページの先頭に戻る ▲