常用漢字:191字増の2136字 改定答申案決定

2010年5月19日 16時56分 更新:5月19日 21時7分

常用漢字への追加を答申する漢字(一部)
常用漢字への追加を答申する漢字(一部)

 文化審議会国語分科会は19日、漢字使用の目安となっている常用漢字表を見直す改定常用漢字表の答申案を決定した。196字を追加し5字を削除、現行より191字増の2136字になる。6月の文化審議会を経て文部科学相に答申、内閣が年内にも告示する予定。

 常用漢字表は、漢字使用を制限するため1946年に導入された当用漢字表に代わり81年に法令や新聞、雑誌、放送など一般社会の漢字使用の目安として作成された。初の改定で、読みの追加や削除、変更なども行う。

 今回はパソコンなどの情報機器の普及で、「憂鬱(ゆううつ)」のように書けなくても読める漢字の使用が増えるなど目にする漢字の増加を受けての見直し。05年3月に文科相が「情報化時代の漢字使用の目安を」と諮問していた。

 書籍や新聞、ウェブサイトなどで使用頻度の高い漢字をリストアップ。熟語で使われたり、漢字で表記した方が分かりやすい字などを総合的に検討した。試案を2度作成し、一般の意見も募集。基本的に都道府県名に用いる字を除き固有名詞は対象としなかった。

 追加する漢字の字体は、一般的に多用されている表外漢字字体表(00年12月答申)の印刷標準字体などを基本とした。

 意見募集で追加要望があった「障碍(しょうがい)」の「碍」は、政府の「障がい者制度改革推進本部」が「障害」の表記のあり方を議論しており、その結果を受けて改めて検討する。【本橋和夫】

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